【第3回どまんなかアニメ映画祭】安彦良和監督、田中真弓、植田益朗ら名古屋で秘話語る

ミッドランドスクエア シネマにて、5月15日(金)から21日(木)まで開催されている<第3回どまんなかアニメ映画祭>。大きな進化を遂げた今回は、お馴染みとなった1980年代の珠玉の名作群にとどまらず、アニメ史に新たな足跡を残した2000年代の傑作まで上映ラインナップを拡大!

そんな見逃せない上映が続く中、会期2日目となった16日(土)には、豪華ゲスト陣を招いたトークショー付き上映が行われました。安彦良和監督や声優の田中真弓さんをはじめとするレジェンドたちが続々と登壇。制作当時の舞台裏を振り返りながら、ここでしか聞けない初出しエピソードや貴重な秘話を次々と明かしました。

ファンの熱気に包まれるなか、この日最初に上映されたのは、富野喜幸(現:富野由悠季)総監督の『伝説巨神イデオン 接触篇/発動篇』。本編上映前には、アニメ評論家・藤津亮太さんによるナビゲート解説が実施され、客席は熱心に耳を傾けていました。この前説を経て観賞した参加者からは、「よりディープに作品を理解できた」「やっぱり劇場のスクリーンで観る感動は格別!」など、大満足の声が上がっていました。

続けて『ネオ・ヒロイック・ファンタジア アリオン』の上映。『クラッシャージョウ』で監督デビューを果たした安彦良和さんが、自らの漫画作品をアニメ化した劇場版作品。ギリシャ神話を下敷きに描かれた壮大なファンタジーが展開します。ミッドランドスクエア シネマの大きなスクリーンと、劇場が特別に設計した MIDLAND QUALITY SOUND SYSTEM 粋 という音響で改めて観ると、感動もひとしお。上映後には、セネカ役を演じた声優の田中真弓さんと、安彦良和監督が登壇。

とにかくおふたりの掛け合いが楽しく、会場は何度も笑いに包まれました。トークでは、田中さんが自身の演じた役(セネカ)にまつわる、まさかの“勘違い”エピソードを明かして客席を爆笑させる一幕も。さらに、今回は登壇が叶わなかった主人公・アリオン役の中原茂さんのメッセージが紹介されたり、田中さんがのちに安彦監督の『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』に出演した際の思い出話など、ファンでなくてもたまらない秘話が明かされました。

映画祭だからこそ実現した再会や、今も色褪せない固い絆に、時にじ~んとしたり、笑ったり、大きな拍手を送ったりと、終始温かい感動に満たされていましたよ。

また、イベントの最中には、嬉しいサプライズも。スクリーン前で展示物を興味深げに見つめる、『天使のたまご 4Kリマスター』の音楽監督・菅野由弘さんにバッタリ遭遇!写真を撮影させていただきつつ、映画祭の雰囲気についてコメントをお願いすると、快く応じてくださいました。

「こういう大きなスクリーンで『天使のたまご 4Kリマスター』を楽しんでもらえるのが、本当に嬉しいです。約40年前の作品ですが、当時はものすごく音や音楽にこだわり、オーケストラを使って最高の音で録音したんです。ただ、当時は現在ほど再生技術が進歩していませんでした。だからこそ、この4Kリマスターによって、あの時私たちが表現したかった『本来の音』がようやく再現されているんです。それが本当に嬉しくて、今日は、それを劇場の素晴らしい音響で皆さんに届けることができるのが、本当に楽しみで仕方がありません」

普段は接点のないほんと、こういう遭遇や出会いは映画祭ならではですよね。

若き日の押井守監督と『天使のたまご 4Kリマスター』

本日3本目は、押井守さんが原案・脚本・監督を務め、原案・アートディレクションを務める天野喜孝さんとタッグを組んだアニメ『天使のたまご 4Kリマスター』1985年にOVAとして発表され、その美しい映像と他の追随を許さない圧倒的な世界観で、熱狂的なファンを生んだ作品です。

公開40周年を記念し、押井監督自身による監修のもと、35mmフィルム原版から4Kリマスター化。音響面では、オリジナルのモノラル音源から、5.1chサラウンドおよびドルビーアトモスに再構築しているのも、話題になりました。

そんな本作の上映前には、日本を代表するアニメ・特撮研究家でATAC副理事長の氷川竜介さんのナビゲートで、音楽監督の菅野由弘さんから、気が遠くなるほどの試行錯誤を経て誕生した舞台裏のお話が。

押井守さんとの出会いは「りゅうの目のなみだ」(1981)という学習研究社が制作した教育用アニメ。菅野さんにとっては商業音楽監督デビュー作だったそう。出会った時点では、押井監督と面識はなく、最初の打ち合わせで初めて会ったのだとか。

「当時は、将来こんなに大物になるなんて知る由もないですから、若かったですよね、それに無口。でもね、絵コンテが本当に緻密に描かれていて、指示は淡々と「ここに」みたいな。ただ、一か所だけ竜が飛んでいくというシーンが「雲のようにふわふわと飛んでいく。気持ちが飛んでいくようにしていただきたい!とおっしゃって、それがすごく印象的でした。」

ほか、無声音(ヒソヒソ声)を重ねて風の音を作ったお話や、何十回も試行錯誤して作りあげた水の音の話など興味深い話がてんこ盛り。

また、35ミリフィルム時代ならではの、音をあわせる裏話も面白かったです。この模様は、後日別レポートを作成する予定なのでお楽しみに。

そして菅野さん曰く、映画館や本当に性能がいいイヤホンでしか実現できない音も入ってるとのこと。4Kリマスターによって、より立体的になった音と美しい映像は、実際にスクリーンで観ると深い感動が。精神に及ぼす影響も…奥深いです。

さて、楽しい時間は
いつもあっという間
この日の締めは、特別企画

80年代アニメを語りつくす会 Ep.1👏

石井誠さんの進行で、氷川竜介さん、植田益朗さん、諏訪道彦さん、佐野浩敏さん、佐々木るんさんが、当時の貴重な裏話をエンジン全開で語っていました。河森さん、庵野さん、宮崎駿さん、飛び出すレジェンドネーム。

モッコリの話(言い方)もありましたよ(笑)

当然語り尽くせる訳もなく

某映画のようにシリーズ化する予感です🙌

さて、明日も『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』や『メトロポリス』、『火垂るの墓』、『機動戦士ガンダムF91 完全版』など、濃いトークが飛び出しそうな映画がいっぱい。

#どまんなかアニメ映画祭 は、21日まで。ぜひ、この機会に足を運んで見てください。

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