2023年3月22日 追記
桜のつぼみが色づき始めたと思ったら…もう4月なんですね。新年度が始まる4月は、入学、入社など、新しい生活がスタートする季節でもあります。そこで以前「One Frame Theater」で紹介した横浜流星主演作『線は、僕を描く』をあらためて紹介。3月22日にBlu-ray&DVDの発売が開始したので、その情報も追記いたします。
目次
霜介アルバイト先で水墨画と出会う
『線は、僕を描く』は、ひとりの青年がひょんなことから水墨画と出会い、その世界に魅了され、青春のすべてを捧げていく作品です。
主人公は、横浜流星さん演じる大学生の霜介。ある日、友人に頼まれたアルバイト先で、一枚の水墨画と出会います。
その絵に描かれた名は、千瑛…霜介は「せんえい?」とよみます…
そして、ひょんな縁から水墨画の巨匠、篠田湖山(三浦友和)に会った霜介は「私の弟子になってみない?」と湖山から声をかけられ、水墨画の世界に足を踏み入れます。
戸惑いながらも、湖山の孫である千瑛(ちあき/清原果耶)や、西濱(江口洋介)らと時間を過ごす中、筆先から生み出される水墨画の奥深さに魅了されていく霜介。
それは、心を閉ざし止まっていた霜介の時間が動きだすことでもありました。
筆先から伝播していく水墨画の世界
あらすじだけ追いかけると、少し伝わりにくいのですが、本作の主人公・霜介はある出来事から心に傷を抱え、深い深い悲しみの中で生きています。そんな中で、彼が出会ったのが水墨画。
湖山先生のもとで水墨画を学びはじめる霜介が、調墨するシーンがあるのですが、湖山先生からダメだしされながら、何度も何度も硯に水をたらし墨を磨るシーンが丹念に描かれます。そして、基本となる春蘭を時間を忘れて夢中になって描く。何枚も何枚も何枚も何枚も。思わず湖山先生もウトウトしてしまいます。
そのあと、彼がある行動をとるのですが、その行動こそが、この作品の根底に流れるメッセージにもつながっているのです。
線は、僕を描く。
水墨画を通して、自分と向き合う登場人物たち。
それは、清原果耶さん演じる湖山の孫・千瑛も例外ではありません。
「祖父に認めてもらいたい!」千瑛もまた壁にぶつかりもがいていたのです。
ふたりが出会うことで生み出される化学反応も本作の見どころのひとつ。
そして、もうひとつ忘れてはならないのが、結果的に霜介と水墨画を引き合わせた張本人、細田佳央太さん演じる親友・古前の存在。
彼が、半ば強引にバイトに誘ったことから、物語が動きだすのですが、霜介を見てるうちに彼も川岸(河合優実)とともに「水墨画サークル」を立ち上げるのです。
水墨画によって動き出した霜介の世界が、水の入った皿にスッと広がっていく墨の波紋のように、じわじわ周りの人たちにも広がり伝播していく。小泉徳宏監督は、映像と音でその広がりを繊細かつダイナミックにスクリーンに描きあげています。その広がりは登場人物にとどまらず、観ている者にまで伝播していく。
霜介が、線が生み出す美しさと奥深さに魅了され、止まっていた人生が動きだしたように、その一歩が踏み出せない私たちの背中をもポンと押してくれる映画『線は、僕を描く』レンタルも3月22日に始まります。
カッコいいの大渋滞が止まらない!
この作品、どの登場人物もカッコイイです。三浦友和さん演じる、霜介を水墨画の世界に誘う湖山先生のキャンバスに向かう姿も、凜とした美しさで水墨画に向き合う清原果耶さん演じる千瑛も、富田靖子さん演じる水墨画の評論家・藤堂翠山先生も、佇まいからしてカッコよくて美しいんですが、特筆したいのが、江口洋介さん演じる西濱さん。展示の設営から、庭の手入れ、食卓を彩る料理まで、テキパキとなんでもこなすスーパーマン感がすごく、霜介と千瑛を優しく見守るその眼差しにグッときてしまいます。
そして、なんといっても霜介を演じた横浜流星さんが、水墨画を通して見せる表情がいいんです。なぜゆえ、彼が向けるまなざしは、こんなにも人を魅了していまうのか…。一年半かけて、練習に練習を重ねた筆づかいや水墨画を描く集中力、なんといってもダイナミックな表現が、映画の大きな見どころになっているので、お楽しみ下さい。
『線は、僕を描く』は、2022年10月21日(金)より全国東宝系にて公開、2023年3月22日にBlu-ray&DVDの発売開始となります。
企画・構成・文 にしおあおい イラスト のらくら
世界一詳しいあらすじ
スペシャルメイキング映像
『線は、僕を描く』豪華版 Blu-ray
発売日 2023年03月22日
価格 ¥7,480(税抜¥6,800)
本編106分+特典映像
デジパック2枚組(本編Blu-ray1枚+特典Blu-ray1枚)
【映像特典】<約3時間半を超える映像特典収録>
メイキング映像
PR映像集
イベント映像集
横浜流星×江口洋介×小泉徳宏監督スペシャル座談会
ブックレット
発売・販売元:VAP
https://www.vap.co.jp/senboku-movie/
作品紹介『線は、僕を描く』
【ストーリー】大学生の青山霜介はアルバイト先の絵画展設営現場で運命の出会いを果たす。白と黒のみで表現された【水墨画】が霜介の前に色鮮やかな世界となって拡がる。水墨画のさ巨匠・篠田湖山に声をかけられ、霜介は【水墨画】を学び始める。【水墨画】は筆先から生み出される「線」のみで描かれる芸術。描くのは「命」。霜介は初めての【水墨画】に戸惑いながらもその世界に 魅了されていく…。
作品名:『線は、僕を描く』 原作 :砥上裕將「線は、僕を描く」( 講談社文庫) 監督:小泉徳宏( 『ちはやふる』 『カノジョは嘘を愛しすぎてる』) 主題歌:「くびったけ」yama produced by Vaundy (Sony Music Labels Inc.) 出演 :横浜流星 清原果耶 細田佳央太 河合優実 矢島健一 夙川アトム 井上想良 / 富田靖子 江口洋介 / 三浦友和 配給:東宝 公式サイト http://senboku-movie.jp 公式Twitter @senboku_movie 公式Instagram https://www.instagram.com/senboku_movie/ ©砥上裕將/講談社 ©2022映画「線は、僕を描く」製作委員会