5月13日(金)より公開している『劇場版 おいしい給食 卒業』の公開記念舞台挨拶が15日(日)、名古屋のミッドランドスクエア シネマで行われ、給食を愛する熱血教師・甘利田幸男を演じた市原隼人さんをはじめ、綾部真弥監督、甘利田の同僚を演じたBOYS AND MENの勇翔さん(体育教師・真野浩太役)、田村侑久さん(給食センター職員・真田幸助役)、さらに最初のシリーズに登場した辻本達規さん(熱血体育教師・鷲頭星太郎役)が登壇。
主演の市原(以下敬称略)は、全身全霊をかけて役に挑んだ苦しくもあつい日々を振り返ると、名古屋で食べた人生イチ美味しかったという「鯛めし」のエピソードも披露。作品について「「書籍」としてずっと心に残していけるような作品になれば…」と熱く語り、最後は、集まった観客に「見守ってます!」と力強いエールを贈って締めくくりました。
『おいしい給食』は、1980年代の中学校を舞台に、給食をこよなく愛する教師・甘利田幸男と与えられた献立から天才的なアレンジを生み出す生徒、神野ゴウ(佐藤大志)が「おいしく食べること」を競いあうコメディ。2019年にドラマのシーズン1が放送されるとハマる人が続出し、2020年に劇場版第1弾が、2021年にはシーズン2の放送も始まり、多くのファンに愛されているシリーズでもあります。
『おいしい給食』といえば、給食前に流れる校歌にあわせ、キレキレウキウキダンスを披露したり、神野のアレンジテクに翻弄される甘利田のリアクション&キャラクターも見どころのひとつですが、そこには血と汗がにじむような苦労もあったようで。
市原は「何もない0から1を作り出す苦労を深く感じさせられた現場でした。正直すごく苦しかったです。40度を超える撮影の中で、みんなで共闘してきたんです」と語ると続けて、作品のファンで知り合いの小学生のエピソードを披露。
「作品のファンで小学校に行けなくなっちゃった子がいて、その子に甘利田として手紙を書いたんです。そしたら涙を流して喜んでくれて、学校に行けるようになったんです。その時の動画を見せていただいて、僕、本当に涙がとまらなくなって…。僕らの根源にあるのは(作品を観てくれる)お客様なんです。だから、コロナ禍で皆様にお会いできなかったことがすごく苦しくて、だから、いまこうして舞台挨拶ができることを嬉しく思います。ぜひ、この『おいしい給食』という作品を、週刊誌としてではなく「書籍」としてずっと心(むね)に残していけるような作品になればと願っています。これからも末永くよろしくお願いします!」と語ってくれました。
劇場版第2弾となる本作では、宗方先生と甘利田のロマンスや健康志向をふりかざす教育委員会たちとの戦いが絡み合いつつも、ゴウと甘利田による「どちらがより給食をおいしく食べるか」バトルも最高潮に!ふたりの長きにわたる戦いが、ゴウの卒業で遂に完結を迎えます。
校歌キレキレダンスや「ウソでしょー」とツッコミを入れたくなるようなコミカルな動きの数々に爆笑しつつ、大事なところでは先生として心にしみる台詞も。そのギャップも「おいしい給食」の魅力のひとつになってます。
ちなみに、本作のメガホンをとった綾部監督が力をいれたのが、市原演じる甘利田の血管。「僕は市原くんの前腕と(そこに)浮き出る血管が大好きでして、いつもいかにして血管を美しく描くかを考えているのですが、この映画では、甘利田が、いとうまい子さん演じる給食のおばさんから(渡された)プリントを離さないシーンがあるんですけど、あそこは『すごかったですよ』テスト(撮影)のあと『もう少し血管が浮き出るぐらいに』と力強く握ってもらってパンプアップしてもらったんですけど、素晴らしい血管で、つい『いい血管だったね』と言ったら(市原から)『芝居も見て下さい(笑)!』と言われました」と明かし、会場を笑いで包みました。
監督インタビュー