10月30日公開『老後の資金がありません!』で主婦に扮した天海祐希が作品に込めた思いを語る

10月30日公開『老後の資金がありません!』で目減りする老後の資金に振り回されながらも孤軍奮闘する主婦・篤子を熱演している天海祐希さん「映画を観てハッピーな気持ちになっていただけたら」と語るその瞳には、ようやく公開される嬉しさと喜びに満ちあふれていた。

天海さんが名古屋で行われた舞台挨拶に登壇したのは、10月上旬のこと。ちょうど新型コロナの感染者数が落ち着き始め、移動の制限が解除されたばかり。この日が、一般の方にお披露目する初めての日ということもあって、興奮を隠しきれない様子で喜びを口にした。「本当にいろいろあった日々でございますけど、こうしてみなさまに足をお運びいただいてお目にかかれて幸せです。公開直前にこうして100%で入っていただけるようになったのは本当にありがたいなと。県境をまたいで新幹線に乗って、こうしてみなさんにお目にかかれるなんて…、あーこうやって出かけられてみなさんに会いに来られるって…(涙目)、なんて幸せなんだろう」座席を埋め尽くす観客たちを前に、感無量な様子でトークは始まった。

プロデューサーの『天海さんが困ってる顔をみたかった』から生まれたキャスティング

人生100年時代、老後資金に2000万円必要!? そんなニュースに強い衝撃を受けた方も多いのでは?本作の主人公・篤子さんも、そんなひとり。娘の派手婚に舅の葬儀、浪費癖ありの姑の生活費、しっかり蓄えたはずなのに、あっという間に資金は減少し…、そんな家族の金難に振り回されつつも奮闘する主婦を演じた天海さん。女信長に鬼教師、警視庁の元キャリアなど、バリバリ働く女性のイメージが強い天海さんにとって意外にも思える役どころ「(今まで)職業持ってる女性の役が多かったので(お話をいただいた時は)『私でいいんでしょうか?』と、ちょっと自分でも『いいのかな?』と思っていたんですけど、プロデューサーさんが『天海さんが困ってる顔をみたかった』とキャスティングされたそうで『じゃあ、いいのかな』」と笑顔で明かす天海さん。

役作りは仕事を辞めて主婦になった友人たちの生活をリサーチ。自身の母親や祖母も参考にしたという。「映画を撮っている最中『主婦って器が大きくなきゃできないな』と強く感じて、自分のことより、まず家庭やお子さんのこと、ご主人だったり親御さんのことがあって、最後に自分なんですね。自分を後回しにして、穴の開いたバッグを大事に使っていたり、柴田さん(演じる友人のサツキ)が素敵で、(穴の開いたバッグを見て)『修理するところ教えようか?』って言う。『新しいの買いなさい』じゃないんですよ『修理するところ教えようか?』これ大事だなあって思いました。祖母もひとつのものをすごく大事に使ってたんですね。靴下とかも穴があいたら繕って履いてて、当時は縫い代が指のところにあたるのが嫌だったんですけど、今は穴があくとつい『いいや!』って(捨て)しちゃいません?でも、修理して大切に使うって大事だなって。篤子さんをはじめ、自分を二の次にして、お子さんやご主人を支える主婦の方々はすごいなって思いました」

三谷幸喜登場シーンで天海祐希の腹筋が崩壊???

思わずゲラゲラ笑ってしまったシーンとは?

名女優・草笛光子を筆頭に、松重豊、石井正則、若村麻由美、毒蝮三太夫、実力派の俳優たちが、インパクト&圧強めなキャラクターに扮し、天海扮する篤子を悩ませる。そこには三谷幸喜の姿も「三谷幸喜さん、ひどいですよねえ。朝(現場に)来られた時に、ちょっと緊張されてまして、その三谷幸喜さんの七三分けに思わずゲラゲラ笑っちゃったんですけど、次に出てこられた姑役の草笛(光子)さんで、もう崩壊しました。(その姿に)『草笛さんよろしいんですか? これはよろしいんですか?』って聞いたら『いいわよぉ、だって(台本に)やれって書いてあるから』って言うんです。(それを聞いて)なんて器が大きいんだろう、私もこんな人になろうと思いました」

「草笛さんとは3回目なんですけど、全編を通して、がっつり共演したのは初めてです。草笛さんは背筋がシャンとされていて、私ね(草笛さんのこと)中世ヨーロッパの貴婦人って呼んでるんですよ。ちょっと日本人離れした上品さがあると思いません? 実物も本当にお綺麗で、映画でも十分お綺麗ですけど、本当に品がおありになって、私が『毒マムシーズ』と呼んでる毒蝮三太夫さんとの共演シーンがあるんですけど、そんなシーンでも品があるんです。でも、私あの姿を見た時に(我慢できなくて)草笛さんに『すいませんちょっと笑ってもいいですか?』って聞いて、目の前で大声で笑わせていただきました。草笛さんは『SKD(松竹歌劇団)では、娘役だったから、男役はやってない』おっしゃってましたけど、さすがだなぁと思いました」

草笛さんは劇中で、美しいヨガポーズも披露。エイジレスな姿に大いに刺激を受けたという天海さんは、共演を楽しんだ様子だった。

本作で、よく登場するのが、豚もやし鍋。そんなワンシーンにも、家計をやりくりする苦労が垣間見える。『篤子さんは一生懸命。困難がくればくるほど立ち向かって、へこたれながらも立ち向かう。人生っていいことばかりじゃないし、コロナ禍で、人と会っちゃいけない、外出するのも気をつけなきゃいけない、こんなことが今の世の中でおこるんだってこと経験して、何がおこるかわからないのが人生かもしれないし、苦しいことも辛いこともたくさんありますけど、この映画を観て、少しでもポジティブに考えて、笑いながらやりすごそうみたいな、いろんなことあるけど元気に立ち向かってやる!って思えるパワーになったらいいなと、この作品に込めました。ぜひ、たくさんの人に楽しんでもらってハッピーになっていただきたいです』そう、最後に結び名古屋での舞台挨拶を締めくくった天海祐希さん。ちなみに、天海さんが名古屋といえば…で思い浮かべるのは鬼まんじゅうだそうです。

映画『老後の資金がありません』は2021年10月30日(土)よりミッドランドスクエア シネマほか全国ロードショー

作品紹介

【ストーリー】主婦・後藤篤子(天海祐希)は、困っていた。
家計は妻に任せきりの夫・章(松重豊)の給料と篤子がパートで稼いだお金をやりくりして、フリーターの娘・まゆみ(新川優愛)と、大学4年生の息子・勇人(瀬戸利樹)を育て上げた。

節約をモットーに、自分に許した小さな贅沢と言えば、月謝5000円のヨガ教室程度。憧れのブランドバッグも我慢して、老後の資金をコツコツと貯めてきた……はずなのに!

身の丈に合っていたはずの篤子の生活が、突如綻び始める。入院していた舅の今際の際に、章の妹・志津子(若村麻由美)から喪主を押しつけられ、葬儀代400万円近くを支払うことに。折しも、密かに正社員登用を期待していたパート先をリストラ。なかなか次の仕事が見つからないところに、まゆみが結婚相手を連れて来た。年収150万円のバンドマン・琢磨(加藤諒)は、地方実業家の御曹司につき、芸能人御用達の式場での盛大な披露宴を希望しているという。しかも費用は両家の折半で、最低でも300万円負担することに。

700万近くあった貯金があっという間に底をついてしまいそうな、後藤家大不況の中、章の会社がまさかの倒産!? 住宅ローン完済の当てにしていた退職金は当然0円。結婚30周年目前、夫婦そろって失職するハメに。

果たして篤子は、この絶対絶命のピンチを切り抜けることができるのか?!

『老後の資金がありません』
監督:前田哲
原作:垣谷美雨『老後の資金がありません』(中公文庫)
出演:天海祐希 草笛光子 松重豊 新川優愛 瀬戸利樹 
加藤諒 柴田理恵 石井正則 若村麻由美 友近 クリス松村 
高橋メアリージュン 佐々木健介 北斗晶 荻原博子(経済ジャーナリスト) 
竜雷太 藤田弓子 哀川翔 毒蝮三太夫 三谷幸喜
主題歌:氷川きよし「Happy!」(日本コロムビア)
配給:東映
公式サイト https://rougo-noshikin.jp/
公式SNS [Twitter] @rougo_noshikin    
©2021映画「老後の資金がありません!」製作委員会

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