One Frame Theater Vol.7『騙し絵の牙』

今回の「One Frame Theater」は、小説「罪の声」の著者・塩田武士が「大泉洋」を主人公にあてがきし話題となった小説を『桐島、部活やめる​ってよ』の吉田大八監督が映画にした『騙し絵の牙』。もちろん主人公を演じるのは大泉洋です。

主人公・速水を演じる大泉洋

舞台となるのは、大手出版社の薫風社。昨今の出版不況に加え、創業一族の社長が急逝、次期社長を巡る権力争いが勃発し…いやぁなかなか穏やかではありません。そこに登場するのが、この不敵な笑みを浮かべる男、大泉洋演じるカルチャー雑誌「トリニティ」の新編集長、速水。就任早々、改革派の専務で佐藤浩市扮する東松から、廃刊のプレッシャーをかけられます。この廃刊の危機は、社の伝統である「小説薫風」も例外ではなく、今日は人の上明日は我が身と社内は戦々恐々としています。

大御所小説家、二階堂大作(國村隼)の記念パーティーになにやら不穏な空気が

そんな中、速水は「小説薫風」編集部から、松岡茉優演じる新人編集者・高野を引き抜き。熱意あふれる彼女を煽り部内を焚き付け、様々な企画を提出させていきます。超人気ファッションモデルからイケメン新人小説家、さらには文学界の超大御所まで、天性のトーク術でくどき落とし「トリニティ」を大きく売り出すための企画を次々と仕掛けていきます。

松岡茉優演じる新人編集者、高野は、速水の策略に巻き込まれてゆく

主人公・速水を演じるのは、そのセルフイメージすら軽々裏切ってくれそうな大泉洋。彼に振り回されつつも、編集者として情熱をもって仕事と向き合う新人編集者・高野に松岡茉優。速水に雑誌廃刊を匂わせ、会社の大改革を裏で進める東松役に佐藤浩市。ほか、宮沢氷魚、池田エライザ、中村倫也、佐野史郎、木村佳乃、和田聰宏、坪倉由幸、斎藤工、塚本晋也、リリー・フランキー、小林聡美、國村隼など、そうそうたる顔ぶれが、出版社を取り巻く登場人物に扮し、一癖も二癖もあるキャラクター演じています。

舞台となる、出版業界や出版社を取り巻く環境が、かなりリアルに描かれている本作。雑誌がどんな風に作られていくのか、編集者たちが普段どんな風に仕事をしているのかなど、お仕事ムービーとしても楽しめます。大泉演じる編集長・速水の辣腕ぶりは、仕事をする上でのちょっとしたヒントになるかもしれません。

人気モデル役の池田エライザと新人小説家役の宮沢氷魚

何より、吉田大八監督が、テンポよく描き出す仁義なき騙し合いバトルに終始ドキドキ。ここは、気持ちよく騙されちゃって下さい。

予告編

騙し絵の牙(2021年3月26日公開)
監督・脚本:吉田大八 原作:塩田武 脚本:楠木一郎 音楽:LITE
出演:大泉洋 松岡茉優 宮沢氷魚 池田エライザ/斎藤工 中村倫也
佐野史郎 リリー・フランキー 塚本晋也/國村隼/木村佳乃 小林聡美/佐藤浩市
上映時間:113分
配給:松竹
公式サイト https://movies.shochiku.co.jp/damashienokiba/

企画・構成 にしおあおい イラスト のらくら

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