伊藤さとりの映画で人間力UP!「洋画メジャーの生き残りをかけたコロナとの戦い」

「コロナで生まれた洋画配給会社のプロジェクト」

[コロナ禍の洋画配給会社の今]

新型コロナウィルスによって、世界はガラリと変わり、仕事のスタイルもガラリと変わり、人が集まるエンターテイメント業界も大打撃となっていますが、映画館だけでなく、大手用が配給会社も大きな痛手を負っているんです。4月に公開を予定していた『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』は11月20日公開になったと思いきや又も延期、6月公開だった『ワンダーウーマン1984』は今のところ12月25日公開予定、5月1日に日米同時公開を予定していた『ブラック・ウィドウ』は延期に延期を重ね、今のところ2021年4月29日に日本公開の予定、ですもの。あくまで、予定。

まだまだ映画公開もハリウッド=アメリカファーストなので、日本ももれなく公開延期になり、もはや目玉となる海外メジャー大作がないシネコンでは『鬼滅の刃』が救世主状態。そりゃぁ、全集中の呼吸で映画館に今まで来たことがないお客さんも取りこぼすことがないよう上映しまくるわけです。

更にこれ以上、配給・宣伝機能の停止が続くと大手洋画配給会社だって危うい。

[コロナをひっくり返す映画の力]

そんな中、ソニー・ピクチャーズ エンタテイメントが、『スパイダーマン』のごとく、映画救済活動を開始したのでありました。

それが、新型コロナウイルス感染症COVID-19の文字をひっくり返した、コロナに立ち向かう短編映画制作プロジェクト「DIVOC-12」というものなんです。

12というのは、12人の映像監督による12本の短編映画という意味。若手新人監督の募集や俳優オーディションも行い、新しい才能発掘も目指すそうで、そこに3人の現役監督を巻き込み、若手監督育成も行っていくというまさに映画の底力を見せつける企画!

 

[プロが新人を育て日本映画を育てる]

白羽の矢が立ったのは、『新聞記者』の藤井道人監督、『カメラを止めるな!』上田慎一郎監督、『幼な子われらに生まれ』の三島有紀子監督というタイプの違う個性を放つ魅力的な監督陣。登壇した上田監督と三島監督はコロナで自粛期間中に映画について様々な思いが生まれたそうで、上田監督は「撮影が止まっても、何か出来ることがある、何か生み出さなきゃ」とリモートで役者たちを集め『カメラを止めるな!リモート大作戦!』を撮り、YouTube配信、三島監督は「お世話になった地方の映画館さんにマスクを送ったり、撮影が止まって落ち込んでいるスタッフやキャストと連絡を取って励ましていました」とのこと。

[日本映画が変化する時期に突入]

海外の映画だけに頼っていたら仕事がなくなってしまう。

日本で映画が撮れずに苦しんでいるスタッフや、映画を撮ってみたいと思っている若者の未来と、日本のクリエイターの力を信じたプロジェクト。更に洋画配給会社の危機を自らの力で乗り越えようとする発想力たるや。じっとしていたら倒れてしまうから、ピンチはチャンス、のように機転を聞かせて新しいことを始めてみる力。

ここから、もっと日本映画が面白くなりそうな気配が。そう思いませんか?

映画パーソナリティ/心理カウンセラー:伊藤さとり

年間500本以上は映画を見る映画コメンテーター。

ハリウッドスターから日本の演技派俳優まで、記者会見や舞台挨拶MCも担当する。全国のTSUTAYA店舗で流れる店内放送wave−C3「シネマmag」DJ、俳優対談番組『新・伊藤さとりと映画な仲間たち』(YouTubeでも配信)、東映チャンネル×シネマクエスト、映画人対談番組『シネマの世界』など。NTV「ZIP!」、CX「めざまし土曜日」TOKYO-FM、JFN、インターFMにもゲスト出演。雑誌「ブルータス」「Pen」「anan」「AERA」にて映画寄稿。日刊スポーツ映画大賞審査員、日本映画プロフェッショナル大賞審査員。

心理カウンセリングも学んだことから「ぴあ」などで恋愛心理分析や映画心理テストも作成。

著書「2分で距離を縮める魔法の話術」(ワニブックス) 伊藤さとり公式HP  itosatori.net

おいしい映画祭

アーカイブ