舘ひろし&矢本悠馬、ドラマ版『ゴールデンカムイ』グルメシーンの裏話明かす

山﨑賢人さん主演映画『ゴールデンカムイ』の続編で、10月6日よりWOWOWで放送が始まる「連続ドラマW ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―」の愛知試写会が9月10日、名古屋ミッドランドスクエア シネマで行われ、土方歳三役の舘ひろしさん、白石由竹役の矢本悠馬さんが舞台挨拶に登壇。ドラマならではの見どころやグルメシーンの裏話などを披露しました。

本作は、明治末期の北海道を舞台に描く、アイヌの埋蔵金を巡るミステリー。北海道刺青囚人争奪編では、金塊のありかを示す暗号を彫られた24人の“刺青囚人”を巡り、杉元(山﨑賢人)ら一行、第七師団、土方一派による三つ巴の戦いだけに留まらず、波乱の金塊争奪戦が展開します。

生きていく何かを失った土方が、その後をどう生きたのか

熱狂的ファンも多い本作、最初に話がきた時の心境を「大作ということで規模も大きく、映画版のコミカルなシーンは自分演じる白石に預けられていたので、お客さんが笑うポイントで自分がこけちゃうと、作品まで怪我をしかねないという状況に結構なプレッシャーを感じました」と語った矢本さん。

演じるにあたっては「白石が持っている行き当たりばったりな感じやノリみたいなものはすごく大事にしました。真面目に面白いものや適当を演じるというよりは、適当に適当を演じようと思い、できるだけ何も考えずに現場に行って、そこで感じたインスピレーションや、相手の出方をみて思いついたことをどんどん取り入れ、その場のノリに近い状態で撮影に挑んでました」とのこと。

一方「土方歳三役はずっとやりたかった役なので、この作品で演じることができて幸運でした」と振り返った舘さんは「土方という男は、ナンバー2のロマンみたいなものをずっと心の中に持ち続けている人だと思うんですね。(同志である)近藤勇が処刑されて、生きていく(指針のような)何かを失った彼が、その後どう生きたのかということを考えながら演じていました」と明かしました。

初日が、憧れの舘さんとのシーン
緊張しすぎてカチカチに

ドラマで後々登場するふたりの共演シーンについて聞かれた矢本さん「映画とドラマは並行して撮影していたのですが、僕の初日が土方さんとのシーンで。作品に入るだけでも緊張するのに、白石を演じることでさらに緊張して、しかも憧れの舘さんとのシーンということで、体がカチカチになった記憶があります」と振り返ると「当時は、いまみたいにプライベートでお話する機会もなかったですし、結構グッと脅されるようなシーンだったので、いい感じの白石を引き出していただきました」というエピソードを披露。

舘さんが「いや、まったく緊張されているようには見えなくて。最初からこう、先ほど適当っておっしゃっていましたが、適当に芝居するのは、本当に難しいんですよ。彼の軽くスピーディーな演技を見て、うわぁ〜、素晴らしい俳優さんだなって憧れた記憶があります」と印象を口にすると、矢本さんもどんな表情をしていいかわからず「嬉しすぎてリアクションのとり方わかんないっすね。もう、ほんと感無量です」と恐縮しつつも笑顔をみせました。

撮影中は、舘さんから朝のコーヒーをもらっていたという裏話を披露した矢本さん。舘さんが「僕、コーヒーが好きなもんですから、必ずコーヒーを作って持っているんです。だから『1杯いかが?』とコーヒーで距離を縮めたら優しく接してくれるかなと思って(笑)」と話すと「いやいや(笑)、こちらからは大先輩に話しかけにくいので、舘さんから歩み寄っていただいてすごく感謝しています」と伝えました。

映画の中では描き切れなかった
ゴールデンカムイ独特のノリが満載

ドラマ版ならではの見どころは「映画の中では描き切れなかった『ゴールデンカムイ』が持つ独特のノリ」と答えた矢本さん。「中でもグルメシーンやコミカルなシーンに注目して欲しい」とのことで「ドラマでは、僕だけじゃなくて、新しく出てくるキャラクターもいるし、映画では見せていない表情やふざけているシーンもたくさん。みなさんが期待するグルメシーンは、かなり多く入っていると思いますよ」と楽しい作品に仕上がっている模様。

その言葉にMCから「撮影中は実際に召し上がるんです?」と聞かれ「はい。食べます。食べます。僕は美味しくいただきました」と矢本さん。

ところが隣の舘さんをみるとなんとも言えない表情に「料理は、当時の作り方で作っているんです。今の味つけとは全然違うので…」と、あまりに正直すぎる感想に会場は笑いに包まれました。

ジビエ系が好きな矢本さんは「僕は好きなので、シンプルな塩だけとか、水で煮ただけみたいな味が美味しかったです。オソマな記憶はないですね」と、作品に登場する言葉に準え、さらなる会場の笑いを誘いました。

崖の上に立たされて…

印象に残っているシーンを聞かれ「すごい崖の上に立たされたことがありまして…」と舘さん。

「『落ちたら大変だ!』と思うような高さがある崖で撮影したんですけど、映像で見たらそこまで高いところに立っているとは思えない映り方で…なんだよそれって思いました(笑)」

終始、にこやかにお互いにリスペクトする発言で、楽しそうにトークを繰り広げるふたり。楽しい時間はいつもあっという間です。

山﨑くんとはバイクの話で盛り上がりました(笑)

山﨑賢人さんら、若い世代との共演について聞かれた舘さん「久しぶりにスターさんを見たという印象でした。お芝居のことは一言も喋らず、彼とはずっとバイクの話をしていましたね。やはり若いみなさんは本当に素晴らしくて、お芝居もしっかりしていて、僕はこの歳になってもまだ自分のお芝居に自信が無いので、ちっちゃくなってしまいました(笑)」と話すと、矢本さんはすかさず「とんでもないですよ!1番大きな存在でした」と答えました。

最後に「映画版からクオリティを落とさずに1話を作り上げて、9話まですごいスケールで描いていますので、まず1話を気に入っていただけたら嬉しいです。そしてぜひ周りの皆さんにその興奮を伝えていただいて、『ゴールデンカムイ』をどんどん広めていってください」と矢本さんが言うと、「雪のシーンで矢本くんがすごく頑張っているので楽しみにしてください」と舘さん。名古屋での舞台挨拶を締めくくりました。

高校卒業まで新栄(しんさかえ)で過ごしていたという舘さん、思い出いっぱいの地での舞台挨拶ということでずっとニコニコ楽しそうでした

 

ちなみに、WOWOWオンデマンドでは今月より、矢本悠馬さんと勝矢さんによるナビ番組をはじめ、アニメゴールデンカムイ、キャストインタビューなどスペシャルなコンテンツを配信。より、金カムを楽しめるようになっています。

クセ者ぞろいのキャラクターによる争奪戦の行方も楽しみ「連続ドラマW ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―」は WOWOWにて10月6日(日)午後10時より独占放送・配信がスタート(全9話)。映画版に引けを取らないダイナミックなシーンもあるので、ぜひドラマでも楽しんで!

取材・文 にしおあおい(シネマピープルプレス編集部

作品紹介

【ストーリー】明治末期の北海道。「不死身の杉元」と日露戦争を生き抜いた元軍人・杉元(山﨑賢人)は、アイヌの少女・アシㇼパ(山田杏奈)、網走監獄の脱獄囚・白石(矢本悠馬)とともに、金塊のありかを示す暗号を彫られた24人の“刺青囚人”を探していた。だが、大日本帝国陸軍「第七師団」を率いる鶴見(玉木宏)や尾形(眞栄田郷敦)、元新撰組「鬼の副長」こと土方(舘ひろし)も囚人たちを狙う。杉元たちは旅路で、アシㇼパの父の古き友のキロランケ(池内博之)、アイヌの女・インカㇻマッ(高橋メアリージュン)、「札幌世界ホテル」の女将(おかみ)の家永(桜井ユキ)、元ヤクザの若衆の夏太郎(塩野瑛久)など、腹の中が読めない者たちと出会う。
さらには、鶴見の忠臣・鯉登(中川大志)、網走監獄典獄の犬童(北村一輝)、伝説的な熊撃ち、“煌めき”を追い求める男、ヤクザの親分、凄腕壺振り、天才剝製職人、贋作師、変装の名手にして詐欺師などクセ者たちが次々に現われる!杉元ら一行、第七師団、土方一派による三つ巴の戦いだけに留まらない、波乱の金塊争奪戦が幕を開ける――!

タイトル:「連続ドラマW ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―」
監督:久保茂昭 片桐健滋 落合賢 佐藤洋輔 脚本:黒岩勉
原作:野田サトル「ゴールデンカムイ」(集英社ヤングジャンプ コミックス刊)
音楽:やまだ豊 出羽良彰 アイヌ語・文化監修:中川裕 秋辺デボ
出演:山﨑賢人
山田杏奈 眞栄田郷敦 工藤阿須加 栁俊太郎 塩野瑛久 / 矢本悠馬
大谷亮平 高橋メアリージュン / 桜井ユキ 勝矢
中川大志・北村一輝
池内博之 木場勝己 大方斐紗子 / 井浦 新
玉木 宏・舘 ひろし
上映時間:53分
製作著作:WOWOW 制作プロダクション:CREDEUS
放送・配信:10月6日(日)午後10時よりWOWOWにて独占放送・配信(全9話)
コピーライト:©野田サトル/集英社 ©2024 WOWOW
公式サイト: kamuy-movie.com
公式X(旧:Twitter):@kamuy_movie
公式Instagram:@kamuy_movie
公式TikTok :@kamuy_movie

「連続ドラマW ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―」
WOWOWにて10月6日(日)午後10時より独占放送・配信スタート(全9話/第1話無料放送)
©野田サトル/集英社 ©2024 WOWOW

トップページに戻る

おいしい映画祭

アーカイブ