伊藤さとりの映画で人間力UP!「映画人へ会いに行く」

「映画人へ会いに行く」

国内外、様々な映画祭がありますが、私が大好きな映画祭のひとつに「高崎映画祭」があります。この映画祭は多くの映画人に愛されていて、授賞式には授賞した監督や俳優が東京から来場するし、上映する映画の舞台挨拶にも多くの監督や俳優が立つんですよ〜。それだけ愛される理由は、この映画祭のプロデューサー志尾睦子さん(高崎にある映画館「シネマテークたかさき」総支配人)のホスピタリティと審査に関わる劇場スタッフが映画を全て見て決める「映画愛」にあります。

実は私は、受賞作品の選定が兼ねてから私の好みと一致することから注目していて、三年前に志尾さんが初めて製作プロデューサーを務めた『フタリノセカイ』(飯塚花笑監督)の公開時に彼女と会うことが出来てからのお付き合い。そこから交流を深め、志尾さんが東京に来れば会うし、高崎映画祭にも遊びに行っているわけですが、今年の授賞式には、旅の連れとして名古屋の映画パーソナリティー松岡ひとみさんと俳優の佐津川愛美さんが居て、えらく楽しい珍道中となりました。

まず、松岡さんは名古屋で「おいしい映画祭」も運営しているので、志尾さんの活動に日頃から注目していたそうで、今回、彼女に会いたいという思いから初参加。そして佐津川愛美ちゃんは、志尾さんら高崎映画祭と「みんなで映画をつくってます」というタイトルの本を作っている最中であり、デビュー20周年を記念して「佐津川愛美映画祭」を東京、高崎、静岡、名古屋でトークショー付き上映会をやるので、そのチラシを高崎映画祭授賞式で配布することもあり参加。実は私と松岡さんは愛美ちゃんの映画祭の劇場ブッキングのお手伝いもしていることから皆、繋がっているんですよね。まさに“愛されキャラ佐津川愛美”です。

だけど毎回、高崎映画祭に来て思うのは、志尾さんの人望と映画祭に来る俳優、監督の仲の良さ。ちなみに三年前から授賞式の司会を俳優の渋川清彦さんが務めていることから、当日の夜もパーティの後に渋川さんがなんとなく緩く仕切る飲み会が開催されるわけです。今回の飲み会には、阪本順治監督と石橋蓮司さん(『せかいのおきく』、森山未來くん(『ほかげ』)、工藤将亮監督(『遠いところ』)、足立紳監督(『雑魚どもよ、大志を抱け!』)他、参加していたものだからヤクザ映画のワンシーンのようにも見えたほどでして(笑)。

そんな高崎映画祭も今年で37回目。先人であり、高崎映画祭、及びシネマテークたかさきの創設者である茂木正男さんが生み出した映画祭は、地元である高崎市も応援し続け、志尾さんが後を継ぎ、映画人に挨拶をしに歩き、東京に何度も来たりしながら交流を深めていったことで、安心して来場出来て、納得の授賞一覧から信頼を得ています。こうやって客観的に映画祭を見つめていると、結局は映画好きという共通点と日本映画を応援しようという気持ち、そして人柄なのだと実感するんですよね。3/31まで高崎映画祭は開催。映画人に会いに映画を観に行ってみると間違いなく刺激を貰えますよ。

 

 

高崎映画祭公式HP

https://takasakifilmfes.jp

佐津川愛美公式X

https://twitter.com/satsukawa_ff?s=21&t=tqr_GgnR-FXtKnAiDs0GCg

@第37回高崎映画祭2024

伊藤さとり

伊藤さとり(映画パーソナリティ・映画評論家)

映画コメンテーターとして「ひるおび」(TBS)「めざまし8」(CX)で月2回の生放送での映画解説、「ぴあ」他で映画評や連載を持つ。「新・伊藤さとりと映画な仲間たち」俳優対談番組。映画台詞本「愛の告白100選 映画のセリフでココロをチャージ」、映画心理本「2分で距離を縮める魔法の話術 人に好かれる秘密のテク」執筆。

 

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