ミニシアター「ナゴヤキネマ・ノイ」シネマテーク跡地に新しく開館!映画と出会う場に!

名古屋今池に新しい映画館「ナゴヤキネマ・ノイ」開館

今池に再び映画の灯を
映画館「ナゴヤキネマ・ノイ」本日オープン

3月16日にオープンを迎えたミニシアター「ナゴヤキネマ・ノイ」は、2023年7月に惜しまれつつ閉館した名古屋シネマテーク跡地に新しく「誕生」した映画館です。

「今池に再び映画の灯を!」と、元テークのスタッフらが立ち上がりクラウドファンディングを実施、本日のオープンへとこぎつけました。

ナゴヤキネマ・ノイの代表で、支配人を務める永吉直之さんは『新しい映画と出会っていただける場所でありたい!』と、改めて決意をにじませます。

先に行われたクラウドファンディングで、全国から集まった金額は2700万円ほど、目標の3倍近くが集まりました。それだけ、多くの人が注目、エールを送ったことに対しては「本当に力になりましたし、心強かったです」と共同代表の仁藤由美さんも、励まされたと言います。

内装は、仁藤さんが担当。開館発表から、オープンまで急ピッチですすめたため「あまり考える時間はなかった」と振り返りますが、場内全体を明るめのネイビーで整え、振り返ると赤いアクセントが目に入るようデザインされた場内は、お洒落で落ち着いたデザインになりました。

40席ある座席は、クッションを入れかえ、ひとつひとつ職人が丁寧に張り替えた茶色のレザーシートに。座り心地は抜群。あまりに心地がよくて、そのまましばらくスクリーンを眺めてしまいました。

仁藤さんも「キネマ・ノイで映画を観て、整って欲しい」とのこと。ロビーもくつろぎを感じられるシックな装いです。

音響は、地元ライブハウスのオーナーからアドバイスを受け、本格的なメンテナンスを行いました。「音響のプロフェッショナルたちが、メンテナンスを行い調整しているので、キネマ・ノイで楽しめる最適な環境になってます」と永吉さんも嬉しそう。

また、キネマ・ノイでは、オンライン予約システムを導入。あらかじめ、観たい作品を予約し、映画館で発券するスタイル。初日に上映する作品の一部は、既に完売。予約した方は、入口入って右側に、当日券購入の場合は左側に進む形で運営

オープニング作品は、映画『その鼓動に耳をあてよ』“断らない救急”をモットーに救急医療を行う、名古屋掖済会(えきさいかい)病院のER(救命救急センター)の現場に密着したドキュメンタリー。ほか<カール・テオドア・ドライヤーセレクションvol.2>を上映。今後の上映予定として『彼方のうた』、『映画○月○日、区長になる女。』、『ヴェルクマイスター・ハーモニー 4kレストア版』といった上質の作品が揃います。

「この席が好きで落ち着きますよね」と話すシネマスコーレ元支配人の木全純治さん

先日行われたメディア向けの内覧会には、同じ名古屋市内でミニシアターを営む元シネマスコーレの支配人・木全さんの姿も。オープンする「キネマ・ノイ」にライバルとしてのエールを送りつつ、椅子の座り心地などを試していました。

また、元名古屋シネマテークの支配人、平野勇治さんのパートナーで共同代表を務める安住恭子さんは、新しくなった「ナゴヤキネマ・ノイ」の姿をみて、涙がとまらなかったそう。「今は配信で様々な作品を観ることはできるけど、やっぱり町に映画館があって、映画館で作品に出会うことは大切なこと。ぜひスタッフが一本一本選んだ映画との出会いを「キネマ・ノイ」で楽しんで欲しい」と言葉を寄せました。

チケット料金などの詳細は、公式サイトでご確認下さい。

ナゴヤキネマ・ノイ|公式サイト

取材・文 にしおあおい(シネマピープルプレス編集部

【動画】『その鼓動に耳をあてよ』インタビュー

『その鼓動に耳をあてよ』インタビュアー 松岡ひとみ
ゲスト:足立拓朗監督、阿武野勝彦プロデューサー インタビュー

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