“怖いもの見たさ”で好奇心を育てよう!〜『GHOSTBOOK おばけずかん』
80年代には『E.T.』(1982年)『ネバーエンディング・ストーリー』(1984年)や『グーニーズ』(1985年)があったっけ。映画館で自分と同じような年頃の子供が、宝探しをしたり、地球外生命体と出会ったり、本の世界に入って冒険をする物語に胸躍らせ、勇気を貰いながら映画に夢中になった幼少期。そうそう日本でも大林宣彦監督の『漂流教室』(1987年)がありましたね。そこから小学生が恐怖体験する『学校の怪談』(1995年)シリーズや『トイレの花子さん』(1995年)という「おばけVS子ども」が定番にもなったっけ…。
こどもが楽しめるおばけ映画
この題材はその後、「おばけ」から「もののけ」だったり「妖怪」だったりと姿を変えてアニメとして描かれ、“怖いもの見たさ”の子どもの好奇心を長い年月、刺激し続けてきました。そしてこの夏、原作「おばけずかん」の存在を知ったプロデューサーにより、久しぶりにVFXを駆使した子どもが楽しめる実写映画が公開されます。本作『GHOSTBOOK おばけずかん』を手がけるのは、『ジュブナイル』(2000年)で子どもとロボットのひと夏の出来事を描いた山崎貴監督。そもそも『DESTINY 鎌倉ものがたり』(2017年)でも日本の妖怪や魔物をスクリーンに映し出してきた監督ならではのどこか可愛らしい魔物のビジュアルは、子ども達も親しみやすいだろうし、VFXを得意とする制作会社・白組ならではの驚異の映像で、家が動く迷路のように変幻自在に姿を変えていくんだから大人の目にも楽しい!
あらすじ
物語は小さな祠に願いをかけたことから始まり、『ネバーエンディング・ストーリー』のように古本屋で禁断の書を手にしてことで、異世界へ迷い込んだ3人の少年と先生の友情と勇気を試されるアドベンチャー大作。
彼らの一人を演じるのは『万引き家族』(2018年)の城桧吏くんなんですが、彼のお父さん役は遠藤雄弥さん、お母さん役には鈴木杏さんという、『ジュブナイル』で主人公とヒロインを演じた二人というのも粋なキャスティング!そして共に異世界に迷い込んだ先生役には新垣結衣さんが扮し、主題歌「異世界混合大舞踏会(feat.おばけ)を歌うのは今や彼女の人生のパートナーとなった星野源さんだなんて、“愛と絆”の物語以外のなにものでもないですね。怖いシーンなんて一つもない、むしろ楽しいビックリ箱の世界に飛び込んだ感覚を味わえるから、是非、ご家族で映画館へ。
作品紹介
「ゴーストブック おばけずかん」 ※「ゴーストブック」と「おばけずかん」の間は、半角アケ * 7月22日(金)より全国東宝系にて公開 ©2022「GHOSTBOOK おばけずかん」製作委員会 スタッフ・キャスト名表記 監督・脚本:山崎貴 原作:斉藤洋(作) 宮本えつよし(絵) 『おばけずかん』シリーズ(講談社刊) <出演> 城桧吏 柴崎楓雅 サニーマックレンドン 吉村文香 神木隆之介 新垣結衣
映画パーソナリティ 伊藤さとり
ハリウッドスターから日本の演技派俳優まで、記者会見や舞台挨拶MCも担当する。全国のTSUTAYA店舗で流れる店内放送wave−C3「シネマmag」DJ、俳優対談番組『新・伊藤さとりと映画な仲間たち』(YouTubeでも配信)、東映チャンネル×シネマクエスト、映画人対談番組『シネマの世界』など。NTV「ZIP!」、CX「めざまし土曜日」TOKYO-FM、JFN、インターFMにもゲスト出演。雑誌「ブルータス」「Pen」「anan」「AERA」にて映画寄稿。日刊スポーツ映画大賞審査員、日本映画プロフェッショナル大賞審査員。