人と同じは嫌! 自分が一番正しい! 自意識過剰!
いる、いる、こーゆう女子高生。
昔ならヤンキーになって暴れられたのに、
いまの日本はさらに内向きになって、
「空気を読む」といった同調圧力に支配されていて、
さらに生きるのが辛いよね。
引きこもりのような生活を送っていた花梨(小野花梨)が、父との口論をきっかけに親友・風子(見上愛)の家に転がり込む。ある日、フィクションの力で世界を変えようと“プリテンダーズ”を結成。突飛なアイデアのドッキリを街や電車の中などで次々に仕掛け、SNSを駆使して窮屈な社会に立ち向かうというストーリー。
意気がったり、苛立ったり、叫んだり、
セリフ回しがリアルで、本物のドキュメンタリーのよう。
この子達、一体どうなっちゃうの!?と、こころがヒリヒリと痛くなった。
いまの東京の景色の切り取り方も、音楽も、ファッションもかっこいい。
Z世代に刺さるテイストは、助監督・美術・装飾・衣装を担当した葛谷朱美さんによるところも大きい気がします。
劇中、小野花梨さん、見上愛さんの衣裳のほとんどは、名古屋・大須にあるヴィンテージショップrhythm.war*pのもの。刺繍アートを施してリプロダクトされたヴィンテージのガウンやジャンプスーツなど、みんなと同じじゃないファッションで二人の女の子の心情をうまく表現しています。
東京で行われた舞台挨拶では、一転して華やかなドレスで登壇。
こちらもrhythm.war*pのヴィンテージドレス。アクセサリーはトロワシループのもの。
小野花梨 見上愛 古舘寛治 奥野瑛太 吉村界人 柳ゆり菜 佐藤玲 野田あかり 文晟豪/加藤諒 浅香航大 村上虹郎 津田寛治/渡辺哲 銀粉蝶 監督・脚本・編集:熊坂出 音楽:YURI SHIBUICHI 主題歌:踊ってばかりの国「ghost」 映画「プリテンダーズ」 配給:gaie 配給協力:Mou Pro. 制作プロダクション:テレビマンユニオン 映画『プリテンダーズ』 10.16(土)ユーロスペースほか全国順次公開 ⓒ2021「プリテンダーズ」製作委員会 東京 渋谷・ユーロスペース公開中 愛知県 名古屋・シネマスコーレ 11月6日(土)〜19日(金)公開
『ハルミのcinéma et mode』
ファッションエディター/澤田晴美(オディール)
出版社の編集部でファッションと映画担当して10数年。独立後の現在は、フリーランスのエディター&ライターをしています。