エリコのフォトdeシネマ♪ Vol. 33『17歳の瞳に映る世界』⁣

少女を取り巻く世界をリアルに映すロードムービー⁣
『17歳の瞳に映る世界』⁣

ベルリン国際映画祭銀熊賞、サンダンス映画祭2020ネオリアリズム賞を獲得するなど、世界で高い評価を獲得しているこの映画。⁣

主人公は口数少なく感情を表に出さない17歳の少女オータム。予期せぬ妊娠をした彼女は事態を解決するため、いとこのスカイラーと共にペンシルベニアからニューヨークへと向かう。⁣
映画ではそんな2人の少女の数日間の旅が描かれていく。⁣

多くを語らず、その瞳に映る世界のみを捉えた映像はまるでドキュメンタリーのよう。⁣

学校、家庭、アルバイト先のスーパーで、女性であるがゆえに虐げられる痛み、黙って隣にいてくれる友の温かみ、知り合いもいない都会で味わう刺激と不安、強がりの裏に隠された弱さと孤独など、思春期のリアルな感情が映し出されて、心がざわざわ。⁣
ハラハラしながら2人の旅の行方を見守った。⁣

同時に少女たちを取り巻く社会の問題も見えてくる。⁣
少女たちに群がる男たちのどうしようもなさに憤りつつ、男の下心を利用するスカイラーの逞しさに救われる思い。⁣

オータムを演じたシドニー・フラニガン、スカイラーを演じたタリア・ライダー。⁣
キャストの2人もすごくチャーミングだった。⁣

 

 

 

 

写真ではオータムが鼻ピアスを開ける時に使う⁣
氷と安全ピンをチョイス。彼女が鼻ピアスを開けるのが、妊娠がわかった直後というのがまた興味深く。⁣

人それぞれかもしれないけど、安全ピンでピアス穴を開けるのって若い時しかできないと思う。⁣
自分で針を刺すのって勇気がいるし、年齢を重ねると臆病になっちゃうのよね。

2020年製作/101分/PG12/アメリカ
原題:Never Rarely Sometimes Always
配給:ビターズ・エンド、パルコ

https://17hitomi-movie.jp/

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