トニー・コレットとキャメロン・ディアス

怒濤の試写週間が始まった。先々週までまったりすごしていたのに、なんだ〜〜この試写の多さは!?
一日3本みると頭の中がボッーとしてくる。気合いをいれて観るゾ〜!
さてさて、先週観た「イン・ハー・シューズ」はこの秋の一番のオススメだ!
靴になぞられて語られる展開がいいね。自分にぴったりの靴をみつけた時のうれしさ。
たぶん男性にはまったく理解できない女ゴコロ。
その歓び哀しみなど登場人物達の心情を靴が語っていくというアイディアが素晴らしい。
30歳目前にしてニート状態のヒロイン・マギー。キャリアも資格も学歴もない彼女がたったひとつ自慢出来るのはグラマラスなルックスだけ。要するに尻軽女、武器は体だけってことね。姉のローズは弁護士でキャリアウーマンだけど、女性としての魅力のなさに自己嫌悪の日々。美しい容姿をもつマギーに嫉妬することも。
二人の共通点は幼い頃に母を亡くした悲しい思い出のみ。ある日、マギーは姉の恋人を誘惑してしまい、大げんか。完全に居場所をなくしたマギーがたどり着いたのは、最近まで存在さえしらなかった祖母が住むフロリダの老人ホーム。そこでマギーは、今まで知らなかった自分と出会うことになります。
同時に姉もキャリア人生をリセットし、自分と見つめあうことに。
最初は単なる姉妹ケンカの話と思っていたけど、祖母の登場によって亡き母の真相がミステリアスに描かれ俄然、物語は深みを増していくのです。マギーは片っ端から靴の試し履きをするのに自分にぴったりの靴が見つからない。祖母の元で洗いざらしのスニーカーを履くことによってやっと自然体になれるの。姉のローズは靴依存症。高価な靴を買い続け戸棚の中しまい込んでいる。太っているため満足いく洋服はみつからないけど足は太らないから自分にピッタリの靴を買っては飾るだけで満足。本当に美しさを靴と同じように閉じこめているの。マギーを演じたキャメロン、ローズ役のトニー・スコット(シックス・センス)、祖母役の大女優シャーリー・マクレーンという3人主役級なのに、誰も殺し合っていないバランスのよさ。自分にぴったりの靴=幸せ、をつかむまでの懸命な女性達の姿に感動して涙がとまらなかったデス。

おいしい映画祭

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