アボカド納豆

食いしん坊の私が嫌いな二品のコラボした食べ物なんて絶対食べられない!
しかし、今この世の中ではエイリアンの食べ物のような「アボカド納豆」が流行っているのだろうか?
松尾スズキがおかしな神経科医の役で映画初主演している「イン・ザ・ブール」とメールや手紙がテーマにした恋愛オムニバス映画「メールで届いたラブストーリー」の3つ目の物語そのものずばりのタイトルがついた「アボカド納豆」。
この二つの映画に、「アボカド納豆」が登場するのだ。
たまたま続けて二本みたので、ストーリーよりも嫌いなアボカド納豆が印象に残ってしまったじゃん!
「メールで届いたラブストーリー」の「アボカド納豆」は新橋あたりをさまよっている二人の若いサラリーマンが、居酒屋で酔っぱらって、本命の彼女に幸せメールを送ろう!という日常よくありがちなお話。先輩社員に大倉孝二、後輩社員に岡田義徳とよくいるタイプのサラリーマンにぴったりのキャストなのです。嫉妬深くてキレやすく、風俗専門の先輩社員が本命の彼女がいると後輩に自慢する、後輩社員は鼻で笑って自分が複数の女子とつき合っていることを何気なく話すと、先輩はなぜか、怒り出しその女達がお前のことを本命と思っているか試す「幸せメール」を送れとそそのかす。
後輩君は自信満々でメールを送るけど、何時間たっても誰からも返信がなかった。
先輩と別れて彼女達の家に確かめに行くのです・・・・。そこには驚きと絶望が〜。
その幸せメールの内容は、チェーンメールで「呪文の言葉がアボカド納豆」。このメールを本命の人に送ると恋が成就します。そしてアボカド納豆を食べるとなお、効き目がある」というもの。女子はこの「効き目がある」というのに関して異常に反応しちゃうのよ。すぐに作って食べてみる。試してみる。が女ごごろ。
そのへんの展開もこの作品は良くできていると思いました。ちなみにわたしも作ってみようとちょっぴりおもったぞ。でも嫌いじゃ!
イン・ザ・ブールの監督はこの映画が長編デビュー作で次回作は「亀は意外に速く泳ぐ」というこれまた脱力系の笑いの映画の公開が控えている三木聡監督。
この映画はキャストのセンスがすばらしい。フツーとへんてこ人の境界線にいる松尾スズキさんの神経科医役はハマリ役です。といってもこの人なんでもハマっていくけど、今回は今まで一番だ!仕事ができるがプール依存症のサラリーマンに田辺誠一、強迫神経症のルポライターに市川みわこ、継続性勃起症の気弱なサラリーマンにオダギリジョー。
このオダジョーには脱帽した。つねに下半身を押させて歩き、病院では下半身丸出しで話をしているし、しかも妻に逃げられたという情けない役。あのイケメン超カッコイイオダジョーが、こんな役を淡々と真面目にこなしているところがナイスなのです。この役をなぜ、オダジョー?って妙なズレを感じるところが小気味よいのです。
このオダジョーが妻と別れる最後の日に出された料理が「アボカド納豆」なのだ。
アボカド納豆が別れの料理かよ!とつっこみたくなるくらい、私にとって、このシーンはの主役は「アボカド納豆」でした。
美味しいんだろうか・・・アボカド納豆。

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