石田卓也、誕生日サプライズに「37年間で一番嬉しい誕生日!」『罪と悪』名古屋舞台挨拶で!

石田卓也『罪と悪』公開記念名古屋舞台挨拶

2月2日公開の映画『罪と悪』の公開記念舞台挨拶が10日名古屋ミッドランドスクエア シネマで行われ、石田卓也さん、齊藤勇起監督が登壇。デビュー作で、完全オリジナルで挑んだ意欲作の裏側を語りました。

本作は、井筒和幸監督をはじめ、岩井俊二監督、廣木隆一監督作の助監督を務め本作で監督デビューを飾る齊藤勇起監督の意欲作。22年前少年たちが背負った罪、そして現代で起きた殺人事件。ふたつの事件が繋ぐ真相と、えぐりだされる3人の葛藤を描いたノワール・ミステリーです。

高良健吾さん、大東駿介さん、石田卓也さん。3人が、ふたつの事件に関わる幼馴染に扮し、熱演をみせています。石田卓也さんは、高良さん演じる春の幼馴染、朔を演じています。※以下敬称略

石田「みなさんこんにちは。浅倉朔役を演じました石田卓也です。久しぶりに地元名古屋でこうやって舞台挨拶させていただけて嬉しいです。今日は短い時間ですが一緒に楽しめたらと思います、よろしくお願いします」

齊藤監督「今日は、こんなにもたくさんの方に観ていただけて、仲間と一緒にお披露目することができて感無量です。よろしくお願いします」

MC「この映画は観終わった後、語りたくなる映画ですよね。」

石田「僕の友達も、公開初日の朝1番早い時間に仕事休んで観に行ってくれたみたいなんですけど、(内容が)やっぱり重すぎて「これ午前中に観る映画じゃなかった!」みたいな。でもそれぐらい、いろんなことを感じてもらえたんだなと思って、すごく嬉しかったです」

MC「そんな石田さんを朔役に起用されたのは?」

齊藤監督「助監督時代に、武正晴監督の『モンゴル野球青春記』(2012)っていう、映画ファンでもなかなか存在を知らないディープな作品があるんですけど、僕はその作品に応援で行って、そこで石田さんの活躍をみて、いい役者さんだなと思っていて、そんな時に高良さんからも石田さんがいろいろやられているという話を聞いて、それでお願いしようと思って会いに行って、最初はちょっと怖かったんですえけど、会ったら驚くような素晴らしい俳優さんになってて」

石田「なんかね、(監督の中で)僕、すごくやんちゃなイメージだったみたいなんですよ(にこにこ)」

齊藤監督「業界では、まぁまぁ…や」

石田「違います(笑)厳しい監督と戦ってたんですよ!僕は!」

MC「で、監督から役のオファーが来た時は?」

石田「純粋にすごく嬉しかったですし、役も、僕いま普段、農業を少し経験させていただいているんですけど、僕が演じた朔も、農家の役だったり、気持ちの部分でも共感できる役で、脚本読んでやらせていただきたいと思いましたね」

MC「高良健吾さん、大東駿介さん、同世代の役者さんたち」

石田「そうですね。ふたりに会うのも、それこそこの映画の3人と同じで、本当に15年ぶりとか、それぐらいに久しぶりに会ったんですね。久しぶりに会って、なんかこう、すごい恥ずかしい気持ちと、なんかみんな成長ししてるのがわかるその感覚と、たくさん感じるものがあって、このメンバーで映画作れるんだっていうのをね、撮影前に本読みをした時に、なんかこう、嬉しいっていう一言では言い表せないような気持ちになったんですよね。で、実際にこうやって映画を作って、こうやって皆さんに見ていただけるっていうのが、本当に嬉しいです」

MC「3人揃って!」

齊藤監督「撮影に入る前、いつもだと、衣装合わせとかして『じゃあよろしく』みたいな感じなんですけど、今回は、初監督だったから、ちゃんと4人で会って、石田さん、高良さん、大東さん、僕の4人スタッフルームで、高良さんが『僕、石田くんのバイクの後ろに乗せてもらって、家行ったことある』みたいな話をして、石田くんが『いや、俺覚えてないや』とか、たわいもない話をしたあと、雑談やせりふあわせなんかをして、4人で作品の世界観を共有する時間を持ったんですね。6時間ぐらいかな、昼からはじめて夜まで、あっという間に時間が経って、でもその時間がとても貴重な時間でした」

ほか、福井でのロケ撮影での裏話、罪と悪についての話、名古屋ネタに、高良さんのお手紙、石田さんのバースデイサプライズなど、内容盛りだくさんの楽しい舞台挨拶でした。この続きは、後日アップするので、お楽しみに。

石田「いま、ケンちゃんの手紙にもあったように、簡単に答えが出るような映画ではないと思います。自分もですね、自分の作品で何度も見返した映画って今まで1度もなくて、監督にも『何回観んの?』って言われるぐらい、4回か5回ぐらい見たと思うんですね。何度見ても、いろんな感想やいろんな感情っていうのが自分の中に出てくる映画だなって思ったので、皆さんも、今回は春の目線で、いや晃の目線で見てみようとか、いろんな登場人物の目線で見ていただけるとまた違った楽しみ方ができると思います」

齊藤監督「わかりあえたと思ったけど、残る切なさ。佐藤浩市さんも言ってますけど、そういったテーマも深く突き刺さるように、わかりやすい部分は極力排除させていただきました。でも、実は伏線というか答えは散りばめています。それがわかって繋がった時に、結末の見え方が変わっちゃうかもしれません。色々と試行錯誤も重ねた上で、この形にして皆さんに見てもらう映画として完成させました。皆さんの心の中に残って、語り合ったり咀嚼して、皆さんなりの答えというか、そういったものが見つかったら、それは絶対皆さんの『答え』だと思います。そこで映画が完結すると思っているので、願わくば10年先でもいいから『あーこんな映画あったな』っていう風に思い出して、心の片隅に残っているような映画になってくれたらもう幸せです。この度は本当に皆さん、足をお運びいただきありがとうございました」

映画『罪と悪』は、ミッドランドスクエアシネマほか全国公開中、ぜひ映画館の大きなスクリーンでお楽しみ下さい。

【動画】『罪と悪』予告編

作品紹介

何者かに殺された14歳の少年、正樹。彼の遺体は町の中心のある橋の下で発見された。
同級生の春・晃・朔は、正樹を殺した犯人と確信した男の家に押しかけ、もみあいになる。
そして、男は1人の少年に殺される。彼は家に火を放ち、事件は幕を閉じたはずだったー。

時が過ぎ、刑事になった晃は父の死をきっかけに町に戻り、朔と再会する。
ほどなく、ある少年の死体が橋の下で見つかる。20年前と同じようにー。

晃は少年の殺害事件の捜査の中で、春と再会し、それぞれが心の奥にしまっていた過去の事件の
扉が再び開き始める。
かつての事件の真相は、そして罪と向き合うということとはー。

作品タイトル『罪と悪』
監督・脚本:齊藤勇起 
音楽:Teje、Yehezkel Raz
出演:高良健吾 大東駿介 石田卓也
村上淳 / 市川知宏 勝矢 奥野壮 坂元愛登 田代輝 柴崎楓雅 石澤柊斗 深澤幸也/大槻ヒロユキ 朝香賢徹
しゅはまはるみ 蔵原健 中野英樹/成田瑛基 齋賀正和 大迫一平 安部賢一 守屋茜 本田旬 桝田幸希 仁也
佐藤浩市(特別出演) 椎名桔平
配給:ナカチカピクチャーズ
©2023『罪と悪』製作委員会
公式サイト https://tsumitoaku-movie.com/
公式X @tsumitoaku_mov

MC 松岡ひとみ 取材・文 にしおあおい(シネマピープルプレス編集部

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