伊藤さとりの映画で人間力UP!『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』

『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』

 

『スター・ウォーズ』シリーズのジョージ・ルーカスが製作総指揮となって本人が発案した物語を、『E.T.』のスティーヴン・スピルバーグが監督し、名作曲家ジョン・ウィリアムズが「レイダース・マーチ」を作り上げた傑作『インディ・ジョーンズ』シリーズは、今作でシリーズ5作目。

今までの作品はというと…

シリーズ第1作『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』(1981年)

 

 

 

 

 

 

考古学者のインディがナチスと争いながら神秘の力を秘めている契約の箱を、元恋人マリオン(カレン・アレン)と共に探しますが、ちょっと怖いところもインディの魅力。

© & TM 2023 Lucasfilm Ltd.
ディズニープラス「スター」で見放題配信中

シリーズ2作目『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』(1984年)

 

 

 

 

 

 

冒頭なんて007みたい!前作から1年前の出来事で、インディが中国で出会った少年(キー・ホイ・クァン)と女性歌手とでインドの秘宝を探します。

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シリーズ3作目『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』(1989年)

 

 

 

 

 

 

インディが考古学者になるきっかけを与えた父(ショーン・コネリー)が行方不明に。父親探しと共にキリストの聖杯の行方を巡ります。ちなみに少年時代のインディ役には永遠のイケメン、リヴァー・フェニックス!(ハリソンの若い頃がリヴァーで、そのお父ちゃんがショーン・コネリーだなんて最強親子だ!と当時、興奮したものです)

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シリーズ4作目『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』(2008年)

 

 

 

 

 

 

インディがKGBの女スパイ(ケイト・ブランシェット)率いるソ連軍と戦いながら不思議な力を持つクリスタル・スカルの謎に迫りますが、まさかのSFに発展!

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そして、『インディ・ジョーンズ』シリーズはご存知の通り、ゲームやテーマパークのアトラクションにもなりましたね。

そんな全世界を熱狂の渦に巻き込んだシリーズの最終章がついに公開!インディを茶目っ気たっぷりにカッコ良く演じたハリソン・フォードも今や80歳。『スター・ウォーズ』のハン・ソロと並ぶ彼の代表作にお別れを告げることになる最新作『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』は、当時子供だった私たちにとってもセレモニー的作品になるわけですよ!

ちなみに、こんなにもヒットした理由としては、みんな大好き冒険ものだけど、インディは考古学者であくまでも古代の遺産を美術館に渡すことで、未来に歴史の事実を繋げるためなんですよね。なので基本は私利私欲ではない、まぁ女性に弱いから性欲はあるかもだけど。ついで言うとインディはカッコ良くて強いのだけど、ちとファザコンで女に弱く、蛇が苦手というウィークポイントもある。この完全無欠ではないところがまたチャーミングですよねぇ、トレードマークの帽子を大事にしてて、ムチとピストルを使って敵と戦うのもクールなのよ。

2023年6月30日公開の『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』

 

 

 

もう冒頭から「おぉ、レイダースの時代じゃないか!」と興奮し、若かりし頃のインディが姿を現すんですが、ここは当時のインディの顔をはめ込む技術を使って、なんとハリソン・フォード様が熱演しています。敵はナチスで、『ファンタスティック・ビースト』でジョニー・デップに代わってグリンデルバルドを演じたマッツ・ミケルセンの姿が!そこから時代は1969年の夏ってことで、アポロ11号月面着陸の成功で賑わうアメリカに。しかもこの日、インディは教授引退の日で学校を出てバーへ向かうとなんと昔の仲間バジルの娘ヘレナが成長した姿で現れます。彼女の狙いは、当時、インディと父親が探し出して片側を手に入れた「運命のダイヤル=アンティキティラ」の行方ともう片方を探すことだったのです。けれどそれを狙っているのは彼女だけでなく、マッツ様演じる元ナチスの科学者率いる軍団もだったのです!果たして運命のダイヤルを手にするのは?一体、それにはどんな力が?!

今作で監督を務めるのはスピルバーグではなく、『フォードvsフェラーリ』(2019年)でアカデミー賞作品賞他にノミネートされたジェームズ・マンゴールド。なんでもハリソンからのご指名で脚本を書いて、気に入られ監督を務めることになったそうな。今回、スピルバーグはルーカスと仲良く製作総指揮に回り、制作にも一作目からお馴染みのキャスリーン・ケネディの名が。そして音楽はもちろんジョン・ウィリアムズ!あのお決まりの名曲の数々に心躍り、うっとりし、またシリーズを一から見直したくなる魔法の音楽が物語を彩ります。

 

映画は、ルーカスのワイプ使いやスピルバーグの構図を意識した構成になっていて、それでもジェームズ・マンゴールドらしいスピード感あるカーアクションや壮絶なバトルがダイナミックに展開されます。もちろん、そこに『インディ・ジョーンズ』シリーズお得意の遊び心もちゃんと導入。若い男の子の助手なんて『インディ・ジョーンズ/魔球の伝説』でのキー・ホイ・クァンへのオマージュみたいだし、列車からの肉弾戦、カーアクション、水中シーン、空中シーン、そして洞窟、更に……。という今までの先を行く展開に興奮し、やっぱり愛よね、と微笑んでしまう『インディ・ジョーンズ』最終章。ちなみに『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』に出ていたシャイア・ラブーフが登場しないのは、2020年の暴行事件が理由だろうから仕方がない。けれどインディの友人役に『マスク・オブ・ゾロ』(1998年)のアントニオ・バンデラスも出てくるし、その他のキャストは観てのお楽しみということで!

監督:ジェームズ・マンゴールド
製作:キャスリーン・ケネディ フランク・マーシャル サイモン・エマニュエル
製作総指揮:スティーブン・スピルバーグ ジョージ・ルーカス
音楽:ジョン・ウィリアムズ
出演:ハリソン・フォード フィービー・ウォーラー=ブリッジ
アントニオ・バンデラス ジョン・リス=デイヴィス 
マッツ・ミケルセン
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパ
公式サイト:https://www.disney.co.jp/movie/indianajones-dial
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伊藤さとり

映画パーソナリティ(映画評論・映画解説/心理カウンセラー) 

ハリウッドスターから日本の演技派俳優まで、記者会見や舞台挨拶MCも担当する。全国のTSUTAYA店舗で流れる店内放送wave−C3「シネマmagDJ、俳優対談番組『新・伊藤さとりと映画な仲間たち』(YouTubeでも配信)、東映チャンネル×シネマクエスト、映画人対談番組『シネマの世界』など。NTVZIP!」、CX「めざまし土曜日」TOKYO-FMJFN、インターFMにもゲスト出演。雑誌「ブルータス」「Pen」「anan」「AERA」にて映画寄稿。日刊スポーツ映画大賞審査員、日本映画プロフェッショナル大賞審査員。

 

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