映画ナビゲーター・ヴィトルのびびっとくる映画Vol.76『PLAN75』

ヴィトル
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Ola-!
映画ナビゲーターのヴィトルです。

毎週水曜日は東海ラジオ
『OH! MY CHANNEL!』の番組内で最新の映画を紹介しています。

 

 

 

 

 

今回は超高齢化社会に対応するべく75歳から自らの意思で生死を選択できる制度を描いた『PLAN75』を紹介しました。

映画「PLAN75」

夫と死別して長年ひとりで暮らしてきた角谷ミチさん78歳。
彼女はホテルの客室清掃で生計を立て誰にも迷惑をかけず生活してきたが高齢を理由に突然、仕事を解雇されてしまう。
新たな仕事を見つけようにも高齢な為なかなか見つからず、生活保護を検討し始めるがそれもなかなかうまくいかない。
住む場所をも失いそうになった彼女は〈プラン75〉の申請を考え始める…

ヴィトル
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この映画はホラーじゃないのにめちゃくちゃ怖かったです。

なぜかと言うと現実社会との地続きが凄すぎて近い将来、本当にこういう世の中になるんじゃないか?と思わせるくらいリアルでした。
だから怖いんです。
このプラン75は国の支援のもと凄く良くしてくれて安らかな最後を迎えられるようにと支度金10万円も貰えます。
国も社会もこのプランを歓迎しているから高齢者たちからすれば、この制度を利用した方が良いのかな?という考えになって行き、まるで長生きする事が罪かのような優しい圧力をずっとかけてくる。
その雰囲気を言葉で多くを語らずいろんな人の視点で淡々と描いていく。
その描き方が更に怖さに磨きをかけてきます。

そしてこの映画は絶対に映画館で観るべき作品だと思います。
なぜなら主人公のミチさん78歳と同じくらいの世代の人達がたくさん観に来られていて、その人達と同じ空間の中で一緒に同じスクリーンを観る事が重要だと映画を見終わってすごく感じました。

 

 

 

作品を通じて大事なのは世代を超えた人との関わりだと映画が教えてくれます。

『命』について考えさせられる内容なので是非是非、映画館でご覧ください。

ヴィトル
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それでは。
また来週〜チャオチャオ〜

2022年製作/112分/G/日本・フランス・フィリピン・カタール合作
配給:ハピネットファントム・スタジオ

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