岡田准一が過酷ロケ明かす「連日、朝までずぶ濡れの気持ちわかります?」『最後まで行く』舞台挨拶で

岡田准一×綾野剛×藤井道人監督が揃って名古屋で舞台挨拶
ロケ地ならではの撮影裏話に会場爆笑&大盛り上がり

大ヒット中の映画『最後まで行く』の名古屋まで来た!舞台挨拶が、名古屋ミッドランドスクエア シネマで行われ、岡田准一さん、綾野剛さん、藤井道人監督が揃って登壇。映画の舞台にもなっている名古屋で、ずぶ濡れエピソードや埃にまみれた話、クリスマスの秘話などを明かしました。 ※以後敬称略


岐阜で行われた舞台挨拶の模様はこちら


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本作は、『新聞記者』『ヤクザと家族 The Family』『余命 10 年』の藤井道人監督が、韓国で大ヒットした同名作をリメイクしたノンストップアクション・エンタテインメント。ある出来事をきっかけに、次々と災難が降りかかり追い詰められていく刑事と謎のエリート監察官が繰り広げる年の瀬の4日間が、圧倒的な緊張感とスピード感で描かれます。

次々に災難に見舞われる刑事・工藤祐司に岡田准一。彼を追う謎のエリート監察官矢崎貴之を綾野剛が演じています。

イベントのきっかけになったのは公式Twitterのこのツイート。公開記念として「岡田准一&綾野剛が〇〇まで行く」を募集したところ、愛知や岐阜が映画のロケ地になったことや、岐阜は綾野剛さんの地元で、現在放送中の大河ドラマで岡田さんが、この地にゆかりがある織田信長を演じていることなどから、たくさんの声があがり、今回の開催が実現。ミッドランドスクエア シネマには、チケット争奪戦の激戦を勝ち抜き、無事チケットをゲットした幸運な方々が集結しました。

MCの「面白かったですか~?」の問いに大拍手「ドキドキしたひと~」の問いかけにも大きな拍手がおこりました。

そして、いよいよ岡田准一、綾野剛、藤井道人監督が、登場。盛大な拍手で出迎えました。

「みんなでひつまぶしを食べてきたので元気いっぱい」と笑顔の岡田

まず口火を切ったのは岡田准一「映画が公開されて何日か経ちますが、こうやってみなさまに観ていただいて、笑顔ということは「面白い」と思って下さっていることだと思っております。こうして皆様に挨拶できるのも嬉しく思っていますし、先ほど僕はみんなと一緒にひつまぶしを食べてきたので元気いっぱいです。短い時間ですが楽しい時間が過ごせればと思っています。」

続いて綾野剛「撮影のロケ地でもある愛知、名古屋に、また戻ってこれてとても嬉しいです。なんか見たことある景色が、みなさんの中にはあったのではないかなと思いつつ、作品の楽しみ方はひとそれぞれですけど、こういった時間がなんだか特別だなって、いまかみしめてます。」

そしてメガホンをとった藤井道人監督「撮影の時はたくさん愛知の皆様にご協力いただいて、たくさん魅力的なシーンを撮ることができました。今日、こうやって皆様に面と向かってお礼を言えて光栄です。今日は、ありがとうございます。また、よろしくお願いします。」

「また」って言った藤井道人監督。大事なことなので、書き記しておきたいと思います。

MC「岡田准一&綾野剛が〇〇まで行く」でこの場所が選ばれたことについて。

岡田「いやぁ、ありがたいですね。(ここに来ると)撮影のことも思い出しますし、地元に帰ってきたみたいな感じもありますよね。だから、とても嬉しいです。ところで、監督はなんで名古屋を撮影場所に決めたんですか?」

監督「埃のある工場地帯と、(綾野剛演じる)矢崎が暮らしているような都会、その両方がある場所って「どこかありますか?」って聞いた時に、東海地区のいろいろな場所を紹介してもらって、三重にある工場地帯と、愛知の都市部を併せて使いました。」

岡田「よかったですよね!僕、話しちゃっていいですか?」

MC「全然いいです」

岡田「お株奪っちゃってますけど(笑)。なんかね、貸し切って撮影とか結構ありましたよね?橋とか」

監督「そうなんですよ」

岡田「道封鎖とか」

綾野「しんしん…しん…」

MC「新舞子ですね。大きな橋を使って撮影されて」

岡田「封鎖してやらせてくれたんですよね。なかなかそういうのって、東京じゃ絶対できないので、撮影に優しい」

MC「ロケに寛容な」

岡田「めちゃくちゃありがたいですよね」

綾野「墓場もそうですよね?」

岡田「墓場は監督が見つけてきた」

監督「はい、あれググって(Googleで検索して)」(会場笑)

綾野・岡田「どうやって?」

監督「お墓どうしようっか?って 愛知 お墓 変わってる」(会場大爆笑)

岡田「変わってるいれたんですか!」

MC「愛知 お墓 変わってる!」

監督「そしたら(撮影で使ったお寺が)出てきて、ここすごくない?っていって、行く前に一回許可とって下さいって行ったんですよ」

岡田「すごい、すごい、すごいの出しちゃって」

綾野「すごかったですねぇ~」

岡田「お墓のお墓っていう」

監督「そうなんですよ。あそこは無縁仏というか、使わなくなった(行き場を失い、撤去された墓石など)お墓を、供養しているところで」

MC「妙楽寺という豊田市内のお墓ですね」

岡田「あそこらへんめっちゃ寒いっすね。すごい寒かった記憶が」

MC「いつ頃ロケを行ったんです?」

監督「1月から2月にかけて撮りました」



僕たちの特技「ヨーイ」マジック!

MC「雪降るんじゃないかぐらいの」

監督「めっちゃ降ってました」

綾野・岡田「降ってましたね~」

MC「検問のシーンとかもすごく寒い時に撮ったってことですよね?」

監督「そうです。クランクインしてすぐに岡田さんは5日間ぐらいずっとずぶ濡れっていう、雨降らしのシーンをずっとやって…」

岡田「皆さん、わかると思うんですけど、1月とか12月の深夜5日間(会場から漏れ聞こえる笑い)、朝まで、連日ずぶ濡れの気持ちわかりますか?(会場爆笑)」

岡田「大変ですよね。僕はどちらかっていうと、一度衣装を着たら「そのままでいたい」みたいなタイプの役者で、あまり他の物は身に着けたくないというか、今は、マイクつけるのも当たり前ですし、僕らも普通につけますけど、昔の役者さんだと「マイクすらつけたくない」なんて時代もあったくらい、役に関係ないものは違和感を感じちゃうからつけたくないんです。だけど、そんな僕らがめちゃくちゃインナー着こみました」

MC「発熱系インナーみたいな?」

綾野「僕はウエットスーツ着てましたね」

MC「えぇ~」

綾野「あまりの寒さに。准一さんも途中から…」

岡田「僕も。途中から(あまりにも過酷な状況に)『命守る隊です!』っていうスタッフが出てくるぐらい寒くて。さすがに、こう震えるんですよ。わぁあって震えて。『あぁあああああ』とかなってるのが、朝まで続くんですけど、明け方の3時4時ぐらいになってきても、「ヨーイ」って言われたら(震えが)止まるんですよ。こうやって」

綾野「震えがね」

岡田「特技っていうか、たぶん皆さんもそういう仕事をしていて「ヨーイ」って言われたら止まると思うんだけど、なんか「ヨーイ」って言われたらね消せる」

綾野「消せます」

岡田「「ヨーイ」マジックっていうの。だから、結構しんどくて、本当にインナー着て、最後の…クライマックスのお墓のシーンは、本当に寒すぎたから、僕の山の知識をフル活用して、世界の高山で戦えるインナーっていうのを」

MC「そんなインナーがあるんです?」

岡田「国内用じゃダメだぞって、世界のトップの人たちが向こうで過ごすためのインナーを」

MC「トップってどのジャンルの?」

岡田「登山家の!山で使ってるっていう」

綾野「めちゃくちゃあったかいです」

岡田「それがなかったら」

綾野「終わってましたね(真顔)」

綾野「最後まで行ってませんでしたね」

岡田「最後まで行ってなかった」

MC「それを踏まえた上での、アクションシーンやお芝居なんですよね」

岡田「そうですねー」

綾野「過酷ですよね」

岡田「過酷は過酷ですよねー。でも、撮りあげているものが面白くなるはずだっていう希望があったので、過酷は過酷だけど、楽しかったちゃ楽しかった」

綾野「そうですかねー」

岡田「希望があるんで」

綾野「特に後半戦は、いろんなシーンを撮って撮って撮って入ったので、完成が想像できるっていうよりも、観ていただいたみなさんが、どんな風に楽しんでもらえるかってのが体感できてるんですよ。なので『早く届けたい』っていう思いで『最後まで行かなきゃ』ってみたいなものはありました。それが感じられる作品はなかなかないと思うので、稀有な時間だったなって思います。」

その顔が全シーン喰っちゃいそうな顔だった

アドリブといえば…

岡田「(綾野さんを見て)やっぱ、あの『感動した』」

監督「感動した!」

岡田「すごいと思うんですよね。奥さんが「これはこれで…」と言ったところで、あれアドリブですよね?」

監督「まだ言ってないネタがあって、劇中に使われているのはテイク2なんですよね。テイク1は剛さん、泣きながら「感動した!」って言ってるんですよ」

岡田「へぇー」

監督「ムカつきすぎて涙出てきちゃう。尾田(磯村勇斗)に対してムカつきすぎて、泣きながら「感動した!」って」

綾野「妻も泣いてますからね」

監督「その顔が全シーン喰っちゃいそうな顔だったので…もうちょっと」

綾野「山田(真歩)さんが、渾身のお芝居を目の前でされていて、僕はずっとこっち向いてる」

岡田「山田さんすごいよね。何回も全力でやってて」

綾野「僕はこっち(スマホの画面)にムカついてるその涙が、違う繋がり方したら面白いなと思って「泣こう」と。イラつきすぎて泣いて、泣きながら「感動した」」

岡田「その場面をみてみたかったですけどね」

綾野「でも、たぶん、やりすぎっていうか、またムードが違ったので」

岡田「でも、難しいですよね。ムードとかで、選択はいろいろあるので、選ぶのは監督なので」



僕はワクワクしてました「イケイケ~」って(笑)

綾野「選択できるものを渡す、どれを使ってもらってもいいので。ちなみに、個人的な質問なんですけど、ドラム缶が車に落ちるカットあるじゃないですか。あれ、CGじゃないんですけど、それはその准一さんの反応をよりリアルに撮るために、CGではなく実物でという監督のイメージがあったんですけど、そもそもあのドラム缶どこで見つけてきたんです?」

監督「それは俺も美術部に言いました。これ、どこから見つけてきたんです?「結構、運ぶの大変だったんです」って」

綾野「作った訳じゃなくって?」

監督「どっかから見つけてきたみたいです」

MC「あれは東浦にある工場で撮影してるんですけど、実際に落ちてるってことはスゴイ音がしたんですよね」

岡田「すごい音でしたねー」

監督「今日宣伝部さんにメイキングの動画を渡しといたので、いつか出るかもしれないです」

岡田「あれを実際やろうっていうのがすごいですよね。普通はCGで片付けちゃうんですけど、あぁいうのが現場で本当に落とすぞってことになると、安全を図るためにスタッフも含めて、ぶんぶん腕振り回すような大将がいるんですね。落とす係りの部門の。「今日やったるでぇ!」みたいなのがあって、みんな一大イベントになって、安全に行くのかとか、注意してやるから、現場の士気も全然変わってくるし、そういうのをちゃんとチョイスして選べるのがすごいですね。いざ、やるとなると、いろんなプレッシャーがかかるじゃないですか。僕も1発しかできないし。失敗できない状況っていうのは、ヒリヒリしますよね。」

綾野「フォーカス合わなかったら地獄ですよね」

岡田「フォーカスマンなんて、もう、僕のピントのほうが浅いんですよ。ピント幅が、F値ってわかります?ピントを露出でカメラやってる方とかはわかると思うんですけど、ピント幅を浅くしてて、僕のほうがめちゃくちゃ浅くて、ピントをあわせるのがうまい達人の男の子がフォーカスマンとして、仙人のような有名な子がついてるんですけど、僕のリアクションがちょっと前に行っただけで、合わせないといけないみたいなのを、ちゃんとあわせてくるピントマンがいるし、みんな緊張して撮影してる感じでした」

監督「僕はワクワクしてました。我慢しながら、イケイケ~って(笑)」

MC「本作といえば、ロケ地の選定の段階から埃にこだわってきましたが、埃と誇りはダブルミーニング?」

監督「純粋に作品を楽しんで欲しいので、そこはメインで出ないようにはしたんですけど、工藤も矢崎も持っているちっぽけな埃のようなプライドが雪に解けて、何もなくなるみたいなものが、元々のイメージになっていて、僕が思いついちゃったことで、ダクトの中で埃まみれになったり、埃まみれの中殴り合ってもらったり、非常にご迷惑をおかけしました」

岡田「まぁ、もう過ぎたからいいんですけど、コロナ禍時代に埃まみれっていう、でも用意した埃は埃っぽいモノで作ってもらったものだから、全然大丈夫なんですけど」

MC「埃ではないんですね」

岡田「美術部がはったい粉とか、きな粉の匂いが漂ってました」

綾野「僕が准一さんと初めて会って、殴っているシーンは、はったい粉がすごい舞うんですけど、その煙の中から出てきた瞬間、真っ白いお化けみたいな顔にしかならないんですよ」

監督「埃じゃないんです。もはや」

岡田「はったい粉(笑)」

ラストシーンの撮影はクリスマスに…

MC「ラストシーンは撮影が中断して1年空いている」

岡田「病院のシーンと最後の橋のシーンは、クリスマスに…」

監督「クリスマスの朝に撮りました」

岡田「24日ですか?24、25、26と」

監督「ず~っと朝、初日の出を待ちながら」

綾野「24日は、すごく雪が降っちゃって、前半戦准一さんが撮ったあとに、撮れなくなっちゃって25日に撮影した感じ。現場には行きました」

岡田「雪の中、泣いてるシーンは24日。朝、世の中がクリスマスなのに、全然褒めてくれなくて、久しぶりなのに「あぁ」撮影行きましょうみたいな感じで(笑)」

綾野「そうですね。剛さんお願いします。准さんお願いします。みたいな感じで『どんな顔すればよいんだっけ?』みたいな」

最後に岡田が「まだまだ公開が続いておりますので、ぜひ最後まで作品を愛してもらって広めていただければ、もしよかったよって思ってもらえたなら『よかったよ」ってたくさんの人に薦めていただいたら嬉しいです。今日は、名古屋、愛知で撮影できて、ここに帰ってこれて、自信がもてる作品を届けられるのを誇りに思います」と締めくくりました。

映画『最後まで行く』は、ミッドランドスクエア シネマほか全国東宝系にて公開中です。

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ロケ地情報

最後まで行くロケ地
  • 中部電力 MIRAI TOWER(名古屋市)
  • Hisaya-odori Park(名古屋市)
  • オアシス21(名古屋市)
  • アートグレースウエディングスクエア(ストリングスホテル 名古屋内)
  • 新舞子ファインブリッジ
  • 妙楽寺
  • 豊橋市公会堂
  • 方広寺(浜松市)
  • 岐阜県や三重県でも

作品紹介

年の瀬も押し迫る
12月29日の夜。
刑事・工藤(岡田准一)は危篤の母のもとに向かうため、雨の中で車を飛ばしていた。
そこに課長からスマホへの着信。
裏金の告発が週刊誌から入り、署が疑われているという。
「お前関わってるんじゃないか?」課長の詮索に血の気が引く工藤。

焦りでいっぱいになる工藤に、妻から「母が亡くなった」という着信が…
言葉を失う中、彼の乗る車は目の前に現れた一人の男を撥ね飛ばしてしまう。
狼狽しながらもその遺体を車のトランクに入れ立ち去ろうとする工藤。
途中、検問に引っ掛かり、さらなるピンチに襲われる工藤

スマホに一通のメッセージ
「お前は人を殺した。知っているぞ」
送ったのは、県警本部の監察官・矢崎(綾野剛)

追われる工藤と追う矢崎。96時間の逃走劇の結末は?

衝撃の事実とは!?

作品名:『最後まで行く』
監督 : 藤井道人
出演:岡田准一 綾野剛
広末涼子 磯村勇斗 
駿河太郎 山中崇 黒羽麻璃央 
駒木根隆介 山田真歩 清水くるみ
杉本哲太/柄本明
配給: 東宝
公式サイト: saigomadeiku-movie.jp
公式Twitter: @saigomadeiku_mv
© 2023 映画「最後まで行く」製作委員会
5月19日(金)よりミッドランドスクエアシネマほか全国東宝系にてロードショー



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