今年は時代劇が熱い1年でしたね。
振り返ってみれば、十代目・松本幸四郎が長谷川平蔵を演じた『鬼平犯科帳 血闘』やエミー賞で史上最多18部門受賞した真田広之主演ドラマ『SHOGUN 将軍』、白石和彌監督の『碁盤斬り』や『十一人の賊軍』など、豊作の年でした。
そんな中、たった1館からスタートした安田淳一監督の『侍タイムスリッパー』が、300館超えの快挙を成し遂げ、流行語大賞にもノミネートしたことは記憶に新しいところ。
先日行われた「おいしい映画祭」でも上映された安田監督の『ごはん』。脚本なしでスタートしたなど、制作の裏側も興味深い作品ですが、『侍タイムスリッパー』のヒットを受けて、じわじわとファンを増やしています。『ごはん』仰天撮影秘話はこちらから
さて、「もう名古屋では上映しないの?」というお声をたくさんいただきましたが、ご安心ください! 上映します!
しかも、今回は、安田監督の原点である『拳銃と目玉焼』との同時上映。さらに、両作品にシークレット短編の上映までついてくるという、超豪華なプログラムです。
人間の温かさを丁寧に描くことに定評がある安田淳一監督の初期衝動に触れる貴重な機会を見逃しなく!
上映作品『ごはん』(2017年/118分)
日本の米作りを巡る現状を背景に、農業を引き継ぐことになった若い女性の奮闘を描くドラマ。撮影に4年を費やし、米の生産過程をリアルに捉えた。主演は「拳銃と目玉焼」「侍タイムスリッパー」の”絶対ヒロイン”沙倉ゆうの。「太秦ライムライト」の福本清三の演技にも注目!
【あらすじ】東京でOLとして働いていたヒカリのもとに、故郷の京都から父の訃報が届く。幼い頃に母を亡くし、仕事に明け暮れていた父とはぎこちない関係のまま育ったヒカリだったが、葬儀のために故郷へ戻る。そこでヒカリは、父が年老いた農家の人々に頼られ、広大な田んぼの耕作を引き受けていたことを知る。ヒカリは父が残した田んぼを引き継ぐことを決意し、様々な人に助けられながら米作りに奮闘。その仕事を通して、亡き父の思いを少しずつ理解していく。
上映作品『拳銃と目玉焼き』
京都で結婚式や幼稚園のビデオ撮影業を営んでいる安田淳一監督が一念発起し、8万円のカメラと平均3.5人のスタッフで作り上げた関西発のヒーローアクション作品。気弱で心優しい中年新聞配達員が、惚れたウェイトレスのため徐々に“ヒーロー”となっていく様を人情味たっぷりに描く。
【あらすじ】新聞配達員の志朗は心優しい独身中年男。プラモデルを組み立てている時と想いを寄せるユキが働く喫茶店で目玉焼を食べている時が至福の時だった。ある日、ユキから強制わいせつ男を退治してほしいと言われ、真に受けた志朗は恐る恐る深夜の街に出かけて行く。
安田淳一監督特集~ごはんと目玉焼~
上映劇場 Theater Cafe
日時:2025年1月11日(土)~17日(金)
料金:1400円(同日2作品2800円)+1ドリンク(600円~)
定員:各回19名
公式サイト https://theatercafe.jp