ハルミのCinéma et mode VOL.3『ハウス・オブ・グッチ』

世界中で愛されているブランド、GUCCI。  しかし、現在のグッチにはグッチ家の人間は一人もいません。

華麗なるグッチ一族はなぜ崩壊したのか、闇に包まれた<衝撃の実話>を巨匠リドリー・スコット監督が描いた話題作がついに公開!

 

 

 

 

 

 

グッチ家に嫁ぎ、やがて夫殺害の犯行に及ぶパトリツィア・レジャーニに扮したのはレディ・ガガ。
全てのシーンが上昇志向の塊でパワフル。イタリア訛りのセリフまわしやグッチのゴージャスなファッションでよりリアルに迫っています。
パーティーやショッピング、リゾートスキーなど、様々なシチュエーションで披露するパトリツィアのスタイリングで、70年〜90年代のファッションの変遷を見られるのも楽しみの一つです。

そのほか、俳優陣も素晴らしいのです。
登場するグッチ一族は皆、実在人物なので、役づくりが半端ない。
パトリツィアの夫でピュアなマウリツィオ役には、アダム・ドライバー。その従兄弟のパオロには、ジャレッド・レト。白髪交じりのハゲ頭に小太り体系のジャレッドの変貌ぶりは笑えます。ジェレミー・アイアンズ、アル・パチーノも凄かった。
さらに、パトリツィアと夫殺しを企む占い師に、サルマ・ハエックがキャスティングされているのにもニヤリとしてしまった。サルマの夫はグッチを合併したケリング(元PPR)の会長なのです。

グッチ一族が崩壊したのは本当にパトリツィアのせいだったのか?
映画を見て、ぜひ真実を確かめてみて。

 

『ハウス・オブ・グッチ』

2022年1月14日(金)全国ロードショー

© 2021 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All Rights Reserved.

『ハルミのcinéma et mode』

 

 

 

 

 

 

ファッションエディター/澤田晴美(オディール)

出版社の編集部でファッションと映画担当して10数年。独立後の現在は、フリーランスのエディター&ライターをしています。

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