eatrip 人と食を巡る映画のかたちをした、ごはん

フードクリエイティブ・チーム「eatrip」を主宰し、さまざまなメディアで幅広く活躍するフードディレクターの野村友里さんが初監督をつとめた映画『eatrip』。
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食を生業とする野村監督が描きだす本作品は、誰もが共有できる”食べる”ということを通して、複雑な時代をシンプルに生きる人たちと出会い、生きるということを知るための旅にでることからはじまる。

食べることは、生きること。
鶏をさばく、魚をおろす。
手際の鮮やかさと、食材のリアルさに圧倒されながら、本の数分もしないうちにいつの間にか、自分の食、身の回りの食について自然と考えていました。
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映画は「あなたにとって、食ってなんですか?」の問いに築地魚河岸鮮魚仲買人、老舗鰹節問屋の主人、バレエダンサーの首藤康之、歌手のUA、俳優の浅野忠信、大本山池上本門寺の住職らが、淡々と答えていく。
年齢や職業、環境を問わず、毎日を生きる人たちへの”食”との向き合い方についてのインタビューは興味深く、それぞれの”食”に対する思いからその人の育った背景や人生哲学までもが垣間見え、とても興味深かった。
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武者小路千家 15代家元が同世代の俳優浅野忠信にお茶をもてなすシーン

映画の中で90歳の池上本門寺のご住職が「五感を使って食べること」の大切さを説いていますが、この映画はまさに五感を使って食について考えさせられます。リアルな映像によってその触感、香り、味さえもが伝わってくる。
実際にこうして書きながら映画の内容を思い出すだけで、お腹が空いてきちゃいますもの。

美しい映像と共にeatripしましょう。
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eatrip12月19日(土)〜

監督:野村友里
出演:UA/浅野忠信/コトリンゴ/内田也哉子

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