ザ・ローリング・ストーンズ〜シャイン・ア・ライト

51b8FyxF3sL._SL500_AA240_-1.jpgストーンズのライブをアカデミー監督スコセッシが映画にする。
言うまでもなくロックと映画の歴史における最高の組み合わせに興奮はかくせません。

観た後すぐに宣伝会社の人と串焼き屋で感想を言い合い、本日も興奮冷めやらぬ私は、
ぴあのK澤ちゃんを誘ってちょっと一杯、おやじくさい居酒屋で2時間半も話し込んだ。ガールズトークじゃなくてストーンズトーク。

ロックドキュメンタリー映画は数ありますが、「ライブ」 の本質をこれほど見事に撃ち抜いた映画はそうないでしょ。

2006年。スコセッシが指定した会場はミックの意思に反してわずか2008席の会場NYのビーコンシアター。逆にスコセッシがいくら催促してもセットリストは開演直前まで決まらず、あせるスコセッシの姿が!!そこでのメンバーと監督の温度差が非常に可笑しい。ザ・ローリング・ストーンズのメンバー達はわりとリラックスしているのだが、監督であるマーティン・スコセッシは興奮からかピリピリしているの。

キースのリフ直後にセットリストが監督の手元に届き、アセッアセッのスコセッシ。
究極のガチンコ勝負の緊張感の中で始まった1曲目が
スコセッシが「ミーン・ストリート」で使ったジャンピン・ジャック・フラッシュでした。
ミックったらニクイね〜

そこからのラストの曲まで、常にカメラ達は、観客がストーンズをここから見てみたい、という場所に寸フンたがわず迫り続けるんです。
この小さな会場に18台の35ミリのデカイカメラを持ち込んで・・。
ミックが観客を煽るときちらっと見える腹筋、キースがヒザを突きながらリフを決めるときのニヤリとした表情。そんな決定的な瞬間ものがしません。
スコセッシはストーンズを自分の一部と捉えているとしか思えない。
この一瞬たりともこのライブを逃してたまるか!とく巨匠の衝動そのままが映像にうつしだされているほど生々しいのだ。
編集がたいへんだったろうなぁ。。

この映画はストーンズとスコセッシのコラボレーションという事が非常に話題なのだが、撮影を行っているカメラマンがまた凄いのだ。カメラマンはスコセッシの他に9人ものカメラマンがこのライブの為に集ったのですが、それぞれがアカデミー賞を獲得したかノミネートされている。
とーぜん、映像に関してもただのライブビデオとは格が違うのよね。。

ストーンズのライブを最前列で見るってこんな感じ!と呆然としてしまうほどの興奮に貫かれること間違いなし。

 観客の顔を見るのもおもしろい。
一般の客に交じってベニチオ・デル・トロ発見!他のスターもチラッといたきがする。

メンバーはそのライブ当時、1人を除いて全員が60歳を越えています。しかし、40年以上も第一線で活躍しているだけあり、客席の年齢層が幅広い。1階の前の方は若者が陣取っており、しわだらけのおじいさん達に若い女の子達が熱狂している映像がなんともいいね。携帯電話でとりまくりだもん、だれか注意しようよ。

 高齢の彼らにとってロックのライブパフォーマンスで何時間もぶっとうしで演奏して歌うには相当な体力と精神力を要するはずですが、ミック・ジャガーの踊って歌ってさらに、ロック体型を40年も維持しているのはスゴイ 。キース・リチャーズ、ロン・ウッドも疲れすら見せないが、メンバーの中で一番高齢のドラマーのチャーリー・ワッツは演奏の後に「ふぅ~、疲れた~」というリアルな表情をみせるのです。チャーリー・ワッツは非常にチャーミングなキャラクターで、みんなのお兄さん的存在。
A0001710-04.jpg永遠の悪ガキバンドも彼のお陰で統制がとれているように思えます。
それにしてもホントに仲良しな4人です。

 さらにデビュー当時の若々しい映像も登場して現在のメンバーとの対比ができます。30代のミックの唇がプリプリなのが印象的。また麻薬所持で逮捕された時の映像や、日本に来日した時の映像等も出て来てクスッと笑わせてくれますよ。
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