アニー・リボーヴィッツ

全裸のジョン・レノンが、黒いセーターとジーンズをまとったオノ・ヨーコにしがみつくようにして寄り添う写真はあまりにも有名。アニーがこの撮影を終えた後、4,5時間後にジョンは暗殺されてしまう。ジョンの最後の一枚は、特別号として刊行されたローリングストーンズ誌の表紙を飾りました。F0064801_203675

『アニー・リーボヴィッツレンズの向こうの人生』。http://annie.gyao.jp/ アメリカの女性フォトグラファー、アニー・リーボヴィッツ。ローリング・ストーンズ誌でキャリアをスタートさせ、見るものの心を捉える写真を次々に発表。その評判は著名人たちにも届き、彼らの思いもよらぬ瞬間を切り取ることでその存在は唯一無二の物に。彼女がレンズ越しに捉える世界をのぞいたドキュメンタリー。
スクリーンからもその写真の斬新さや美しさがビシビシと伝わってきて、感化されやすい私は写真が撮りたくなった。
こんなすごいフォトグラファーがいたんだ〜。
ベッド・ミドラーが薔薇の花の上に寝ぞべる写真、デミ・ムーアの妊婦ヌードなど見たことがありました。

少しずつスタイルを変え、勉強しながら進化していったアニー本人もとっても刺激的な人。被写体とのフランクなコミュニケーションも、タダモノでない。「被写体の生活の一部になるのよ」という言葉が印象に残りました。
50歳になってから養子でもらったのかな、3人の子供を育てながら仕事をする姿もパワフルだ。

アニーについて
セレブたちは、こんなふうに語っている。

アニーの視点は、他の人とは違った。
彼女は、俺が見えないものを見ている。
by キース・リチャーズ
(若きキースの油断した写真が盛りだくさんでびっくり。)

アニーが表紙を飾るなら、ニコール・キッドマンですら
その夜に来るわ。
by アナ・ウィンター(ヴォーグ誌編集長)
(アニーじゃないと明後日にまわされるらしい)

彼女の写真は美しい。
by ジョージ・クルーニー
(ジョージはなかよしさん)

アニーはいつの間にか生活の一部になる。
撮られているなんて、気付かなくなるんだ。
by アーノルド・シュワルツェネッガー
(ボディービルダーの世界もたくさん撮っていたそうです)

あの写真ですべてが変わったわ。
金曜の夜は凡人だったのに、土曜日になると皆が私を知っていた!
by ウーピー・ゴールドバーグ
(真っ白なミルク風呂から、ウーピーが顔と足を出している斬新な写真)

アニーの写真は圧巻だった。
才能がある者が居たら、育てたい。
だからその場を提供したんだ。
by ヤン・ウェナー(ローリングストーン誌 創設者/編集長)
(学生のアニーの才能を見いだし、プロとして扱った。アニーがヤク中になったときも見守った人)

中味の濃い作品でした。
アニーの写真集欲しくなりました。

おいしい映画祭

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