おにぎりが食べたくなるかもめ食堂

小林聡美さん主演の「かもめ食堂」を観ていたら、無性に「おにぎり」が食べたくなった。コンビニで売っているのではなく、自分で握ったおにぎりね。
この映画はフィンランドで40代前半のサチエが「かもめ食堂」という和食屋を営んでいて、そのメインメニューが「おにぎり」なのです。
映画の中盤、おにぎりが登場するやいなや、生唾ごっくん。
すぐに銀しゃりを炊きましたわよ。しかも早炊きにしちゃった。
塩水を手につけて、熱々ごはんを手のひらでころがし握る。子供がいればおにぎりを作る機会は多いと思うけど、作ったのはたぶん半年ぶりくらい。いつもコンビニかおにぎり屋で買っちゃうからね。こんなに自分に愛情込めて握ったのは初めて。P1020001

本作は、フィンランドのヘルシンキに「かもめ食堂」をオープンしてばかりのサチエとその店にやってくる日本人観光客を中心に、平凡なようでそうでない、ちょっと不思議な物語。観ていて心地良く、柔らかな幸せ感を得られる映画って数少ないでしょ?
美味しいものを食べて「しあわせ〜」とか、
は〜落ち着いた。とか、ふ〜もうお腹いっぱいで死にそう。など満腹になったとき感じる幸せな気持ちが溢れている映画なの。

カモメ食堂の二人目の住人となるミドリは、地図を広げて目隠しして指をさしたら、そこはフィンランド。だからフィンランドに来たというのです。お客さんがまったく訪れない店の行く末を心配して、サチエにある提案をします。
フィンランドらしく、トナカイの肉やザリガニやにしんでおにぎりを作ったら?と。やはりおにぎりは「鮭、梅、おかか」と言い切るサチエにミドリも納得。そして観ている私も納得。
おにぎりは日本のソウルフードですからね。
監督曰く、フィンランド人はとてもシャイで日本人と似ているところがあるとのこと。それは映画にも反映されていて、オープンしてまもなく毎日、店の外から覗きながらひそひそ話をする中年の3人組おばさん。でも美味しい珈琲ロールの匂いにつられてついにお店へやってきたのです。

常連客となった日本びいきの青年と悩める中年女性、そしてかもめ食堂の住民達が、おにぎりを食べるシーンはもう、たまりません!じゅるるるる・・
腹ごしらえして歩きだす。それはなにか新しいはじまりを感じさせます。Img_1067

荻上直子監督と名古屋のソウルフード「天むす」を食べながらのインタビュー。監督にとっては初天むす。
美味しかっただろうか・・。

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