懐かしい映画館のお話

私の大好きな監督の一人、佐々部清さん。約3年前、「半落ち」の舞台挨拶でお会いしてからからとてもかわいがって頂いています。縁もあって、私の友人水津君の披露宴になんと佐々部監督も出席!これにはお互いびっくりでした。その後、夕張国際ファンタスティック映画祭でも、夕張の鮨屋で朝まで飲み明かし、「四日間の奇蹟」の時も名古屋で飲みました。へへ、飲んでばっかりですな。監督とは難しい話はいっさいなし。裏ネタ情報も満載で、助監督時代のエピソードを話してくれます。(^^ゞとにかく、よくしゃべりよく飲みよく笑い、そして誰よりも映画を愛してやまない映画人なの。佐々部さんの描く映画は、忘れかけていた「良き心」を思い出させてくれる。半落ちや四日間の奇蹟も好きだけど、オリジナル脚本の「チルソクの夏」「カーテンコール」は人柄がそのままでている。つねに表面的には捉えることの出来ない、人間関係や心と心のふれあいを描き、優しい感動を与えてくれるのだ。今回のカーテンコールは、映画黄金時代に映画と映画の幕間に形態模写をやったりギターを弾いて歌を唄ったりする芸人さんの人生を紐解く時間の旅のお話。そしていつしかばらばらになってしまった父と娘を再会させる旅に変わっていきます。謎解き役をかってでた一人の女性もまた、父との微妙な関係を修復していく・・。こんな芸人さんの存在を知っていました?
舞台となるのは、かつてどんな街にもあったちいさな映画館。高度成長の波の中で貧しくても夢をもってみんなが元気だった時代。そんな昭和独自の雰囲気を温かく描き、その時代に生きていなくともなぜか懐かしさを感じさせてくれるのです。
次回作は横山秀夫原作、山田洋次脚本の「出口のない海」。
なんと市川海老蔵さんが映画初主演!まずは原作をよまなくちゃ。
*カーテンコール
幕間芸人の紐解く主人公には伊藤歩、幕間芸人安川を藤井隆。藤井さんは監督曰く「昭和顔」で笑顔が素敵だったから起用したとのこと。現在の安川役は、元ザ・スパイダースの井上堯之、その娘に鶴田真由、妻に奥貫薫、その他津田寛治、藤村志保など錚々たる俳優人が監督の下に集結しています。

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