チャーリーとチョコレート工場

チャーリーとチョコレート工場
ティム・バートンとジョニー・デップの4度目のコラボ映画はまるでおもちゃ箱のような楽しさがいっぱい。ついでに毒々しさも!子供も大人もうれしい傑作ファンタジーなのです。
黄金コンビのまさにハマリ題材は、全世界で1300万部以上売り上げるロングベストセラーロアルド・ダールの小説「Charelie and Chocolate Factory」
技ありの短編で知られる奇想天外な物語は、ハリポタシリーズ、指輪物語に続いての人気ぶり。
その大ファンを自認するバートンは持ち味をそのままに、彼の趣味盛り沢山で、ウキウキ、ウハウハするような内容になっているのです。
そして天才ショコラティエ、ウィリーさんが我らのジョニデ!
白塗りフェイスにおかっぱ、ひらひらの衣装が似合うのは、この世で、マイケル・ジャクソンとジョニデだけだ。
ティムの初期の作品に「ピーウィーの冒険」「ビートルジュース」があるけどコレも白塗りフェイスだったね。二人は白塗りフェチ?このころの、ブラックかつオフビートなエッセンスは本作でも生かされているのですぅ。
それと、冒頭のシーンでウィリーさんの手にはさみをもっている。これってシザーハンズじゃありませんか?!ティム&ジョニデファンにはたまらないアプローチですぞ。いいぞ、いいぞ。
自意識ナシのノー天気などこかフェミニンなウィリーさん。奇抜で斬新なアイディアを次々に生み出すお菓子の天才発明家。世間から微妙にズレた言動、成功者の自信、ナィーブな影、一人で突っ走るハイテンションぶり・・この魅力的な人物にティムは即、ジョニデを「指名」。なにしろティムはジョニデの恩師。B級映画で腐っていた彼から繊細な演技力を見いだしアーティスト路線の演技派にした仕掛け屋でもあるのだ。ジョニデはティムに絶対の信頼を置いているのでもちろん即答。彼に頼まれれば豚とセックスしてもいいと言っているらしい。オイオイ!
ウィリー・ウィンカ製の板チョコにはいっているゴールデンチケットをゲットした子供は工場の見物を特別に許可するということで5人の子供が世界中から選ばれます。食い意地の張った肥満少年、ワガママ金持ち娘、負けず嫌いの勝ち組少女、知ったかぶりのゲームオタク。そして貧困少年チャーリーとその家族達。超ビンボーなチャーリーは、優しい家族に囲まれ心の優しい男の子。彼こそがこの映画の鍵を握っているのです。チャーリー役のフレディ・ハイモア君は「ネバーランド」でジョニデと競演済み。ジョニーの推薦でこの役に起用されたのです。
そしてじつはミュージカル映画だったりもする。
工場でチョコを作る実働部隊、小さな種族ウンパ・ルンパが、悪ガキたちが次々ワガママを言って退場させられるたびに、彼らが現れて子供を送る曲を歌って踊ってくれるの。一度耳にしたら離れない魔性のソングなの。
ちなみにウンパ・ルンパ役は小さい俳優ディープ・ロイ。「ビック・フィッシュ」にもでてました。彼をデジタル繁殖させて登場させるので同じ顔のウンパ・ルンパが数十人も登場して踊るのです。これがむちゃくちゃ楽しいっ!
もっとみたいっ!と思わせる匙加減も上手い。
カラフルなお菓子の森には76万リットルのチョコ素材を使った川や瀧を作っちゃったからスゴイ。
もっともおいしい映画の登場だね。もーいっかいみよっと。
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