ちょっぴり“おかしな”恋の行方に泣き笑い!キンパが食べたくなる映画『マイ・スイート・ハニー』

みなさんこんにちは!
おいしい映画祭公式ライターのあおいです。

おいしい映画祭2024が
今年も開催されます。

2024年11月30日(土)・12月1日(日)の二日間
場所は名古屋駅すぐの映画館
ミッドランドスクエア シネマ2です。

現在コンペティション部門の作品を募集しているので、
ぜひみなさま渾身の一作お待ちしています。

おいしい映画祭 公式サイト

さて、昨年「おいしい映画祭」のSNSで、アカウントに期待するものを聞いたところ、もっと「おいしい映画」を紹介して欲しいというお声がチラホラありました。

そして、今年は「おいしい映画」が続々公開される当たり年。

北海道でも11月に「北海道フードフィルムフェスティバル」なるものが開催されるということで「おいしい映画」に注目が集まっています。

実は、グルメシーンを特別にフィーチャーしてなくても、食や料理が物語の鍵を握っている良作の「おいしい映画」って結構あるんです。このコラムでは、そんな「おいしい映画」にスポットを当て、映画の魅力を紹介していきたいと思います。

題して「味わいシネマ食堂 ~おいしい一皿を求めて~(仮)」

これだ!というタイトルがなかなか思い浮かばないので、いったん仮タイトルになってます。

ゆくゆくは、インスパイアレシピなんかを紹介したり、映画に登場するお店が紹介できるコラムに成長できるといいなと思っています。感想なんかをいただけると励みになりますので、ぜひお気軽にコメント(はSNSに)いただけたら嬉しいです。もちろん拡散大歓迎ですので、どんどんシェアして下さい。

味わいシネマ食堂 ~おいしい一皿を求めて~(仮)
1皿目『マイ・スイート・ハニー』のキンパが食べたくて

なにこれ新しい形のアートパフォーマンス?違います!これは…

 

ところで、みなさんは「キンパ」って食べたことありますか?
私は先日、韓国出身のお友達が作ってくれたものを食べたのですが、これがまた美味しくて思わず「맛있는(マシッソヨ)!」とうならずにはいられませんでした。

キンパは韓国の海苔巻きで、韓国語で海苔を表すキムとご飯を表すパプを合体させたキムパブから、キンパって呼ばれるように。

日本の海苔巻きと違うところは、酢飯ではなくごま油と塩、ごまで味付けしたご飯。野菜やたくあん、たまご、お肉(ソーセージ)などを巻くので、見た目にも華やか。気軽に食べられるし、なにげに野菜もいっぱい食べられる「完全栄養食」なのです。

そんな、キンパが物語の鍵を握るのが、今回紹介する映画『マイ・スイート・ハニー』。お菓子のことしか興味がないおじさんと猪突猛進型ヒロインによる可笑しくも、もどかしい恋の行方を描いたラブコメディです。

脚本を手掛けるのは大ヒット作『エクストリーム・ジョブ』の監督イ・ビョンホン。コメディ映画の名手が手掛ける、不器用で不愛想なおじさんが知る初めての恋。これが、面白くならない訳ないんです。

そして『無垢なる証人』のイ・ハン監督が、温かな眼差しで、チホとイルヨンの恋を丁寧に見せていきます。

主人公チホを演じるのは、『コンフィデンシャル』シリーズでヒョンビンとバディを組み『梟ーフクロウー』では王様を演じるなど、名バイプレーヤーとして知られるユ・ヘジン。45年間、一度も恋をしたことがない男がはじめて体験する「恋する気持ち」に珍妙な味わいをもたらします。

胸の高鳴りを病気だと勘違いして薬局に駆け込み、彼女のために一生懸命にギャグを考えるチホ。

今まで知らなかった痛みを知ったり、傷ついたり。

これがですね。不思議と可愛らしく見えてきて、応援したくなる恋なんです。

演出の力か、はたまたユ・ヘジンの魅力か、まるで初めて恋をした時のあの気持ちを呼び覚ます、もどかしいんだけど愛おしいあの気持ち。

そんな彼に好意を持ち、積極的に距離を縮めていく前向きヒロイン、イルヨンを演じるのは、キム・ヒソン。

「一体どこのハンターですか?」
「はっ!これはハニートラップ?」
とツッコミたくなるような
グイグイ感でチホをリードしていきます。

そもそもイルヨンは、明るくて元気で美人なので、普通に考えたらモテるはずなんですよ。そんな彼女が、なぜチホに惹かれるのか…。

そしてイルヨンがチホにもたらす「味変」人生にも注目です。

チホとイルヨンの恋のキューピットは韓国のあの料理?

写真は映画を観終わったあと食べたくなってテイクアウトした「キンパ」です

 

毎日、同じ時間に起き、決まった時間にお菓子かジャンクフードを食べ、同じ時間に帰宅し、同じ時間に寝る。そんなチホの人生を変える場所は、イルヨンと食事するキンパ店。

本当はバーガー店に行きたかったチホは「ドライブスルーが好きなんです」とイルヨンに言います。

「キンパ店にもドライブスルーがあればいいのに…」

そんなイルヨンに「優しいキンパは死んだらどこに行く?」なぞなぞを出すチホ。

その答えは、劇場でお楽しみいただくとして、

ふたりの恋を結ぶのは、おいしいご飯と楽しい時間

お菓子とジャンクフード生活で
栄養失調と診断されたチホは
イルヨンから「食べ友」になりませんか?
と提案を受けます。

劇中には、イルヨンが作る味噌チゲなど、おいしそうなご飯も登場。
観終わったあと「キンパ」が食べたくなる映画になっています。

超大物スターが意外な役どころでカメオ出演!

ユ・ヘジン扮するチホの兄、ソクホを演じるのはチャ・インピョ。ギャンブルに明け暮れ弟に金の無心をしながらも、実は誰よりも弟のことを思っているという複雑な役どころで強烈な存在感を残します。そして、チホの上司で自称「致命的魅力の持ち主」ことビョンフンを演じるのは『エクストリーム・ジョブ』のチン・ソンギュ。ほか、ハン・ソナが小悪魔女子ウンスクに扮し作品を華やかに彩ります。さらに、ヨム・ヘラン、イム・シワン、コ・アソン、チョン・ウソンなど豪華なカメオ出演にも注目。中でも、意外な役どころで登場するチョン・ウソン(代表作『私の頭の中の消しゴム』)にビックリします。

また、カメオ出演ながら、イム・シワンの登場は、ファンにはかなり幸せなサプライズ!

ぜひ、映画館で楽しんで欲しいところです。

共感度100%のラブ・コメディ『マイ・スイート・ハニー』は、ミッドランドスクエア シネマほか、全国公開中です。「봐봐 ボァボァ(見てみて)재밌어요 チェミッソヨ!(面白いよ)」

文 にしおあおい( シネマピープルプレス編集部 )

作品データ

天才的な味覚を持ち、数々のヒット商品を手掛ける45歳の製菓会社の研究員チホは、家と会社を往復するだけの味気ない生活を送っている。ある日、チホは底抜けに明るくエネルギッシュなシングルマザーのイルヨンと出会う。不器用で不愛想なチホだが、彼の優しさを目にしたイルヨンは、彼に興味を持つ。半ば強引にチホを食事に誘ったり、家で料理をふるまったりしていくうちに、誠実でユーモア溢れる純粋なチホにますます惹かれていくイルヨン。しかし、チホには恋愛経験が全くなく、恋という感情すら分からずにいる。未だ経験したことのない感情に戸惑いながらも、イルヨンと過ごす日々が徐々に特別なものに変わっていき、人生がバラエティー豊かに色づき始めることに幸せを感じるチホ。そんな時にある事件が起こり…。

『マイ・スイート・ハニー』
原題:『달짝지근해: 7510』 英題:『HONEYSWEET』
監督:イ・ハン 脚本:イ・ビョンホン
出演::ユ・ヘジン キム・ヒソン チャ・インピョ チン・ソンギュ ハン・ソナ チョン・タウン
配給:松竹
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韓国映画/カラー/シネマスコープ/5.1ch デジタル/118 分
公式サイト https://www.rakuten-ipcontent.com/mysweethoney/

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