エリコのフォトdeシネマ♪ Vol.132『僕らの世界が交わるまで』

似たもの親子の関係を優しく見つめた良作

『僕らの世界が交わるまで』

1/19(金)より公開中

『ソーシャル・ネットワーク』『ゾンビランド』のジェシー・アイゼンバーグの初監督作。

信頼のA24ブランドであり、エマ・ストーンが夫と創立した「フルート・ツリー」の初製作作品でもある注目の1本。

描かれるのは、DV被害者のためのシェルターを運営する社会奉仕に熱心な母・エヴリンと、ネットのライブ配信に夢中な高校生の息子・ジギーの関係。

全く気が合わない2人だけど、他人の息子に執心して、善意を押しつける母と、問題意識の高い女子に、自分を認めさせようと必死の息子は、独善的なところがそっくり!

母ジュリアン・ムーアと、息子フィン・ウォルフハードのキャスティングも絶妙で、似たもの親子の空回りぶりは痛々しくもあるけれど、見つめる眼差しはどこか優しく。
最後にはほっこり、温かな気持ちにしてくれる。A24らしい良作。

「WHEN YOU FINISH SAVING THE WORLD」=「世界を救い終えたら」という意味のタイトルは、理想的な外の世界に逃げていた親子が、それぞれに失敗をして、
目の前の家族に向き合うってことなのかな。

世界を救うのもいいけれど、まずは自分の身近な人を大切にしないとな、と改めて。

さて今回の写真では、エヴリンが理想の他人の息子を連れて食べに出かけ、本当の息子との意識のズレも表現されていたエチオピア料理をピックアップ。

何を食べているのかは映らなかったので、エチオピア料理の中でもメジャーな鶏肉と卵を使ったシチュー、ドロ・ワットにしました。

2022年製作/88分/G/アメリカ
原題:When You Finish Saving the World
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
劇場公開日:2024年1月19日

映画ライター 尾鍋栄里子(おなべえりこ)

Twitter @onabe11
映画館バイト→雑誌映画担当→映画ライターと、人生の半分を映画業界の片隅で生きる名古屋人。
朝日新聞、中日新聞、フリーペーパーなどで映画紹介記事を執筆中。
映画フリーペーパー C2【シーツー】web版ブログ〝オー!ナイス!”不定期掲載

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