身内を撮影したセルフドキュメンタリーの傑作。

「エンディングノート」

プロデューサーは是枝裕和監督
監督は是枝組の助監督出身 砂田麻美さん
ちっこくてカワイイ人。http://www.ending-note.com/
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是枝さんは、身内を撮影したセルフドキュメンタリーは好きじゃなかったそう。
それは語りやすいから。
取材する前から知っていることだし、デビュー作そんな強い被写体を選んでしまったら次が苦しくなるのでは?という危惧があったからだそう。
若手監督に相談されると「やめておけ」といっていたそうです。
監督が、砂田さんに「観て欲しい」とわたされたのは娘(砂田さん)が病気の父を撮ってしかもその父の内面をモノローグでナレーションをしています。監督は、最初はケンカを売っているのか?!とおもったそうですが、この高いハードルを軽々と越えたのが「エンディングノート」だったと。
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わたしも身内を撮影したドキュメンタリーはズルイと思っていた派なのです。
特に病気ものはね。
名作はもちろんありますけど、そのあとどうするんだろ。ってね。
でも、エンディングノートは違うの。
ん〜なんというか主人公の父のキャラもすごく魅力なんだけど
身内うけになっていないというか、
マスターベーションな映画にまったくなってないってとこが素晴らしい。
カメラを向ける娘(監督)のなんと冷静なこと。
インタビューの際、もちろんなんども折れそうになったし、まったくカメラを回せない日もあったといいますが、お父さんが亡くなり編集段階では
ナレーションは監督自身だけど、お父さんの言葉として話しているのです。
監督に、「結婚式や、身内のパーティーを撮影したものを見せられるほど苦痛な物はない、だからエンディングノートも最初は躊躇していたんです」といったら、
監督は「私、むかしアルバイトで結婚式のビデオ編集していたんです。でもそこ出席した人や、新郎新婦の身内にしかうけないものは作りたくなくて、多くの人を感動させるようなビデオを作ることに心がけていたんです、それが今回いいベースになりました」
なるほどね〜
もし、映画監督を目指している方がこのブログを見てくださっていたら・・
この映画は観るべしです。
スゴイ才能に出会ってしまいました。
エンディングノート詳しくはコチラ。
予告編のナレーションは男性ですが、本編は監督が担当しています。
それがまた味があるんだよね〜

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