このブログに何回載ったんでしょ。三池崇史監督とはスピード主演のアンドロメディアからのお付き合い。毎回新作ごとに、お会いできるのが楽しみです。強面(失礼)ですが、すごく優しくて楽しい方なんですよ。
今回の映画は、10月15日公開の「一命」
市川海老蔵主演の美しい日本映画。
そして、まさかの3D。3Dを想定して作るハリウッド映画とは全く違う。
3D映画史上最も静かな映画です。
近年、技術が発達して3Dカメラもコンパクトになり、3Dだからといってスタッフがわんさか増えたこともなかったそう。
3Dになった時を想定した演出をしたかとおもいきや、それもまったくなかったそうです。
スタッフも3人増えただけ。
「海老蔵が飛び出すんだよ」と笑ながら話してくれた。それは冗談で、奥行きに注目だそう。
広い屋敷にポツンと座る海老蔵さん。それはそれは、圧倒されるよと。
これは3Dだからこそ表現できたそうです。
3Dも使い方によってはすごい映像になるんだ!といつものように流暢に話をしてくれました。
今回は動の三池崇史が静に挑戦。しかし、監督は、挑戦というか、原作や小林監督の「切腹」からうけた印象から、動ではないとおもったわけで、わざわざ、十三人の刺客
のような作品にすることはない。
いつも、まっさらな状態から作って行くんだよ、と。
そして、「切腹」は学生時代に見たことがあったけど、もう一度見なおした。素晴らしい作品だよ。絶対見るべき!あの映画を越えようと思ってはいない。リスペクトしつつ、今の「切腹」を作ろうと心の決めた。
海老蔵さんの演出については、僕はあまり俳優と話し込まないよ。
ただ、今回モニターをみながらたまに、舞台の大げさなな演技になったり、歌舞伎顔になった時になんとなく注意したくらいかな?
カンヌ国際映画祭ではスタンディングオベーションで拍手が鳴り止まなかったそう。
その拍手はほんとに温かい優しい拍手だったそうです。
次の作品はなんだろ。
毎回、ほんとに楽しみで仕方がない。
「一命」
滝口康彦が1958年に発表し、62年には仲代達矢主演の「切腹」として映画化もされた時代小説「異聞浪人記」を三池崇史監督が3Dで再映画化。江戸時代初頭、大名の御家取り潰しが相次ぎ、困窮した浪人たちの間では、裕福な大名屋敷に押しかけて切腹を申し出ると面倒を避けたい屋敷側から金銭を与えられることを利用した「狂言切腹」が流行していた。そんなある日、名門・井伊家の門前に切腹を願い出る1人の侍・津雲半四郎が現れ、井伊家の家老・斉藤勘解由を前に驚くべき真実を語り始める。