ゆーと。のピースオブシネマVol.27『ヴィレッジ』(公開中)

映画「ヴィレッジ」

乱降下の激しい脚本が、演出が、お芝居が作品に関わった全ての人の熱意を炎の如くアツく作品に反映する。

ゴミのように腐敗しきった村と醜い人間の心。

想像を絶する葛藤を背負いすぎている人間の、仮面が何かのキッカケで外れた時

それは、刹那に起こり刹那に風化される。

ゆーと
ゆーと
こんにちは! ゆうとです!
『Village』の感想です!

能の音楽が全体的に流れ、怪しい雰囲気で突っ走る今作の雰囲気、
いやぁ〜、痺れました。

 

 

 

 

まずは、主演の横浜流星さんは「流浪の月」も然り、お芝居が凄すぎます。ホントに、、、。笑
シーンによって急激に幸せを感じるシーンや、そこからの一気に崩壊していく模様など、感情の起伏の激しすぎる今作なのですが、流星さんのお美しいお顔の血色だったり、気味が全然場面ごとに違くて、とんでもない表現力の幅をお持ちなんだと改めて魅せられました。
そして古田さんも、悪い奴の役は日本一お上手なのではないのでしょうか。
俳優部の皆さんのお芝居に心底感激しました。

説明的では無いですが、徐々に過去や現在の状況が綺麗に交差し、話が分かっていくのも面白かったです。
前半がセリフ少なめの展開なのが、何が起こるかわからない緊張感が常に隣り合わせなことを極限まで際立てる演出になっていて、いつの間にかものすごく集中していました。エンドロールになった途端、一気に脱力しました。笑

小さな田舎の「ムラ」のゴミ処理場で起きる物語

”さまざまな事情を抱える人物が同じ空間で働くその職場”は、完全に窮屈な現代社会の縮図を象徴するかのような構図になっていて、今作の登場人物も、それぞれの欲望や思惑が如実に丁寧に一人一人描かれていて、同情せざるを得ない”かわいそう”な人物だらけですが、やはり擁護できるラインとできないラインがあり、たとえ同情の気持ちがあっても、エゴを全開で間違った行動するのはもちろん違います。人物に感情移入できるか否かのギリギリのラインを攻められる感覚に襲われ、緻密な脚本に心が動かされ、複雑な気持ちになりました。
そして、観ている間も観賞後も、何度も「何が、どうすることが、正解だったのか」と何度も考えましたが、やはり正解には誰も辿り着けないのかと思います。

 

 

 

誰しもがどこか根底で窮屈さを感じているけれど、いつの間にか”仮面”を被り、外せなくなった無表情の仮面の上からさらに仮面を被り、演じ続けている。
当たり前に皆が無意識のうちにしてしまっているような気もしますが、この当たり前はとんでもなく危ういこと。
人間は必ず大小あれど何かのコミュニティーに生まれた瞬間から死ぬまで属していくもので、そのコミュニティー(ムラ)で否応無しに責任を背負って過ごしていきますが、時には背負いすぎてとんでもない葛藤の末、爆発してしまう人もいますよね。
属することの選択はできなくても、そのムラを抜け出すことの選択はできるし、全部を捨ててでもまずは自分自身を大切にしたいと、ぶっ壊れていく流星さんの演じる優を見て思いました。

 

 

 

 

藤井監督は僕の好きな監督の一人で、作品も大好きでほとんど観ているのですが毎度毎度「生きたい」と心の底から思えるというか、”生きること”にもっと貪欲になろうと思える作風が大好きです。
藤井監督作品に触発を受けた一人なので、近づけるように僕もこれから、精進しようと思います。
では、また次回!

「ヴィレッジ」藤井道人監督 舞台挨拶決定!

藤井道人監督舞台挨拶

日時: 5月3日(水・祝)

場所:刈谷日劇

時間:18:30〜20:30 ヴィレッジ上映終了後

詳しくはhttps://kariyanichigeki.com/News/91

刈谷日劇のホームページをご覧ください。

プレゼントページをみる

 

横浜流星×藤井道人監督『ヴィレッジ』非売品プレスシートを2名様に!

作品名:『ヴィレッジ』【PG-12】
監督・脚本: 藤井道人
音楽:岩代太郎
出演:横浜流星 黒木華 一ノ瀬ワタル 
奥平大兼 作間龍斗 淵上泰史 戸田昌宏 矢島健一
杉本哲太、西田尚美、木野花
中村獅童、古田新太
上映時間:120分
配給:KADOKAWA/スターサンズ
公式サイト: https://village-movie.jp/
公式Twitter: @village_moviejp
©2023「ヴィレッジ」製作委員会
4月21日(金)よりミッドランドスクエア シネマほか全国ロードショー

ゆーと。

映画観賞:年間200本
将来は映像監督めざしています!

初の短編映画製作しました。

Twitter @yutomiyake

おいしい映画祭

アーカイブ