熱いぜ!フランコ&ダニー・ボイル

ジェームスディーンのドラマで注目され、「スパイダーマン」で人気者になったジェームス・フランコが本領発揮。

今年のアカデミー賞では6部門ノミネート「127時間」。

昨年「スラムドッグ$ミリオネア」でアカデミー作品賞に輝いた実にダニー・ボイル監督らしい、生命力とアイディアに溢れている作品。自由を謳歌するあまり、家族や恋人を顧みず、登山家青年アーロンはたった1人でロッククライミングを楽しみに行った先で、落石事故で、右腕を挟まれ身動きがとれなくなってしまうのです。さてさて、脱出方法は?!生命の限界をこえた127時間後に彼はある決断を下すのです。

ほぼフランコの1人芝居。時間的にははじまって30分後から約一時間身動きできない状態。クライマックスまで単調になりかねないのに、なんだこの躍動感!

実話だから結末も分かっているのに、ものすごい緊張が伝わるのです。ドギマギ。でも、さすがボイルです。冒頭の数分で主人公の性格を描写しどういう人柄かしっかり見せる。大自然の雄大さを映し出す俯瞰映像、主人公が秘境を突き進む高揚感は観る側のアドレナリンも刺激してくれるのです。

ボイルと言えば、トレインスポッティングやスラム・ドッグミリオネア。個人的には28日後・・・が好きです(笑)。

そう、音楽の使いかたもうまいのです!

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主人公の焦りと生への渇望を体現したフランコの演技もすごいぜ。ユーモアを失わない冷静さ。まったくもって閉所恐怖症で不安症のわたしにはむりな話です。数日間なにも動けないのだからとうぜん、髭が生えたり、痩せたりと刻々と変化するフランコ。こまかい変化もフランコファンにはたまらない。岩に腕を挟まれ右往左往するシーンだけで、観客を飽きさせることなくよく見せきったね〜。もちろんボイル監督の演出のよさもあるけど、その演技には彼の真面目さと前向きさがにじみ出ていました♪127時間2.jpg

 ちなみにTwitter王子の異名をとるジェームズ・フランコ。今年のアカデミー賞では、本作で主演賞にノミネートされ、しかも受賞式の司会をつとめました。司会の合間中にTwitterをやりすぎて顰蹙をかったとか。お茶目ですね。

顔の作りが整いすぎているのとニタニタ顔なのでチャラい男に見えるけど、本人はいたって真面目な勉強家。UCLA卒、コロンビア大学院修士号取得で現在イエール大学在学中なのだ。スパイダーマンでブレイクしたのは有名だけど、スモーキングハイやデート&ナイトではちゃいおバカな役もこなしているのですっ。

 

6月18日全国ロードショー。

観る側もサバイバルする気でいくべし!

おいしい映画祭

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