壮絶で強烈な三兄妹の物語に撃沈…『はるヲうるひと』
個性派俳優・佐藤二朗が原作・脚本・監督・出演。
自身が主宰する演劇ユニット【ちからわざ】の舞台を映画化した『はるヲうるひと』。
舞台は架空の島にある置屋。描かれるのは親の死によるトラウマを背負った三兄妹の物語。
舞台は観ておらず、近年の福田雄一監督作で濃ゆい存在感を出すヘンなおじさん、佐藤二朗のイメージで鑑賞したら、ヘビー級のパンチをくらった。
逃げ出したくなるほど壮絶で強烈。
重くのしかかる内容に完全に撃沈…
それにしてもひるまず演じる役者ってすごい。
皆を暴力で支配する長男、哲雄を狂気全開で演じた佐藤二朗、負け犬のオーラを纏い、哲雄の奴隷のように生きる次男、得太を演じた山田孝之、妹いぶき役で別世界にいるような空気感を醸す仲里依紗、さらに坂井真紀はじめ置屋の遊女を演じた女優たちがいい。
絶望の中でも明るさを失わず、逞しく生きる遊女たちの姿には本当に救われた。
さて今回の写真では恐らく誰より真っ当な人生を渇望してきた哲雄が、これぞ真っ当と胸を張る食卓の一部を再現。
わかったのは絵に描いたような食卓の嘘くささでした。
(C)2020「はるヲうるひと」製作委員会
2020年製作/113分/R15+/日本
配給:AMGエンタテインメント
知多半島で撮影された本作。
12(土)センチュリーシネマ、
13,14には)イオンシネマ名古屋茶屋、MOVIX三好、イオンシネマ常滑まさにロケ地巡礼舞台挨拶が行われました
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