愛知でも撮影!映画『ブルーピリオド』名古屋舞台挨拶で眞栄田郷敦、暑くて熱い夏振り返る

本日、8月9日に公開を迎える青春映画『ブルーピリオド』。原作は2020年のマンガ大賞をはじめ数々の漫画賞を受賞した山口つばさの美術漫画。実はこの作品、愛知県でも撮影が行われたんです。

残念ながら、撮影が行われた名古屋造形大学の旧キャンパスは、現在は取り壊されており、聖地巡礼とはいきませんが、公開を前に主演の眞栄田郷敦さん、萩原健太郎監督が109シネマズ名古屋で行われた特別試写会に登壇。撮影中のエピソードや高校時代に打ち込んでいたことについて明かしてくれました。

名古屋といえば…ひつまぶし

多くの人にこの作品を届けたいという思いで、名古屋に来てくれたふたり。公開前の心境を「やれることはやったので、あとは公開するだけ」と語っていた眞栄田さん「楽しみでもありますけど、少しドキドキしている気持ちもあります」と笑顔に。

萩原健監督は「ちょうど撮影したのが、昨年の6月とか7月で、ようやく公開までたどり着いたんだなって」実感がわいてきた様子。

そして名古屋の印象を聞かれた眞栄田さんは「ひつまぶし」と回答すると、撮影中、監督やスタッフたちと焼肉に行ったり、某バラエティー番組で名古屋めしを堪能したことを明かし「いろんな美味しいもの食べたので、(名古屋は)ごはんが美味しいなと思いました」とニッコリ。一方、萩原健監督は楽屋で手羽先を食べたことを明かし「手がベタベタになりました」と会場の笑いを誘いました。

 

八虎が受験する東京藝術大学のキャンパスとして登場するのは?

本作は、何事もそつなく生きて生きた主人公が、初めて夢中になるものに出会うことで世界が変わっていくという青春ストーリー。眞栄田郷敦さん演じる主人公の矢口八虎は、美術と衝撃的なエンカウントを果たし、東大よりも難しいと言われる国内最難関の東京藝術大学を目指します。

そんな東京藝術大学の舞台として登場するのは、名古屋造形大学の旧小牧キャンパス(現在は名城公園キャンパスに移転済み)。劇中でも、重要なシーンとして登場しています。

「クーラーもなくて、(監督の「電気も…」の言葉に)電気もか…。季節は、ちょうど今ぐらいだったので、もう暑くて! 受験シーンだから、みんな冬服着て、汗だくで撮影していました。撮影直前まで、衣装を脱いで待っていると、みんながファンを当ててくれるんです。ありがたかったし、そこでみんながひとつになった。大変でしたけれども、それも含めて楽しい撮影でしたね」と眞栄田さんは振り返りました。

 

八虎は似ている部分がすごく多くて、まるで自分を見ているようでした

成績優秀で周囲からの人望も厚いが、空気を読んで生きる毎日に物足りなさを感じている八虎。美術の世界に足を踏み入れてからは、情熱と努力でその道に挑み続けていきます。そんな八虎に「リンクするところが多かった」という眞栄田さん。

「原作を読んだ時に、八虎はかなり自分に似ていると感じました。僕も、高校時代は、それなりにやんちゃしつつ、勉強は全然できないけどテストの点数はそれなりにとって、人間関係もそれなりにやってという感じだったので、八虎が抱えている気持ちは、よくわかりました。そして、1個自分の好きなことを『やる!』って決めたら、とことん努力するところもすごく共感できましたし、まるで自分を見ているようでした。」

一方、キャスティングの決め手を聞かれ「1番の理由は、以前お仕事をさせていただいた時に、雑誌で郷敦が『また、僕とリベンジしたい!』と言ってくれて、写メしちゃったぐらい嬉しくて。いつかまた一緒にやる時は来るんだろうなとは思ってたんですけど『ブルーピリオド』っていう作品をやることになった時に『これだ!』って思って」と喜びを滲ませた萩原監督。

「最初に仕事した時は、郷敦はこの仕事を始めたばかりの時で割と探り探りだったんですけど、今回は芝居に対する確固たるものができていたので、対等に意見交換しながら一緒に作りあげていった感じがあります」と萩原監督

「4年前のリベンジはできた?」との問いに「リベンジできたんじゃないかなと思ってますけど、ヒットするまでは『完全なリベンジとは言えないね』と監督とも話をしているので、ぜひみなさんよろしくお願いします。」と眞栄田さん

見どころを聞かれた眞栄田さん「八虎の心情に合わせて、かなり変わってくるテンポ感だったり、照明や装飾もかなり変化していくので、その辺もちょっと(意識して)みてもらえると面白いかなとは思いますね。」

 

テーマ「情熱は、武器だ。」にかけて眞栄田さんが情熱を注いでいたものは?

テーマ「情熱は、武器だ。」にかけ、情熱を注いでいたものを聞かれた眞栄田さん「高校時代、僕はサックスという楽器に打ち込んでいて、八虎のように『正解のない世界』で日々自分と戦っていたんですけれども、それこそ芸大に行きたくて受験して。不合格だったんですね。楽器しかしてこなかったし『俺にはこれしかない!』って思っていたので、当時は『わぁ、全部なくなったな」って思っていたんですけど、そこから芝居を始めたんですね。それで、救われました。芝居とこの世界に」と話すと「情熱とか好きってなんかいいですよね。それがあると頑張れる」と続けました。

最後に萩原監督が「郷敦もさっき言ってくれましたけど、本当にヒットさせたくて。今日までこう、同級生のユカちゃんこと鮎川龍二を演じた高橋文哉くんや、八虎のライバルとなる天才高校生・高橋世田介役の板垣李光人くん、美術部の先輩・森まる役の桜田ひよりちゃん、こうして宣伝してくれてるスタッフたち、ひとりひとりが『ひとりでも多くの人に届けたい』と頑張ってきたので、映画を観て少しでも響くものがあったら、ぜひ周りの人にすすめていただけたらなって思います」と結ぶと、眞栄田も「大ヒットよろしくお願いします!」とシンプルに締めくくりました。

映画『ブルーピリオド』は、8月9日(金)より、ミッドランドスクエア シネマ、109シネマズ名古屋ほか全国劇場公開されます。ほとばしる情熱と青春をぜひ劇場で!

取材・文 にしおあおい(シネマピープルプレス編集部

 

MEMORIES 映画『ブルーピリオド』協力記録展

映画『ブルーピリオド』の舞台のひとつとなった名古屋造形大学では、現在「MEMORIES 映画『ブルーピリオド』協力記録展」を開催中。8月25日までやっているので、ぜひ愛知に来たら足を運んでみては?

【第2会期】2024年8月3日(土)~8月25日(日)※月・火閉廊
13:00~18:00
【会場】名古屋造形大学ギャラリー
〒462-0846 愛知県名古屋市北区名城2丁目4番1

撮影に使われた名古屋造形大学の旧キャンパスは、今はもう解体されてしまいましたが、2022年まで実際に使用されていた校舎。移転された名古屋造形大学名城公園キャンパスのギャラリーでは、実際に撮影で使われた絵画作品や小物などを展示。会期中には、アートに実際に触れられる体験イベントもありますよ。

ミッドランドスクエアシネマ『ブルーピリオド』劇場装飾にも注目

眞栄田郷敦さん&板垣李光人さんが食べた名古屋グルメ

作品紹介

ソツなく器用に生きてきた高校生・矢口八虎は、苦手な美術の授業の課題「私の好きな風景」に困っていた。
悩んだ末に、一番好きな「明け方の青い渋谷」を描いてみた。
その時、絵を通じて初めて本当の自分をさらけ出せたような気がした八虎は、美術に興味を持ちはじめ、どんどんのめりこんでいく。
そして、国内最難関の美術大学への受験を決意するのだが…。
立ちはだかる才能あふれるライバル達。正解のない「アート」という大きな壁。経験も才能も持ってない自分はどう戦う!?苦悩と挫折の果てに、八虎は【自分だけの色】で描くことができるのか。

映画:『ブルーピリオド』
監督:萩原健太郎 脚本:吉田玲子
原作:山口つばさ 『 ブルーピリオド 』(講談社「月刊アフタヌーン」連載)
音楽:小島裕規 “Yaffle”
主題歌:WurtS「NOISE」(EMI Records / W’s Project)
出演:矢口八虎:眞栄田郷敦
ユカちゃん(鮎川龍二):高橋文哉
高橋世田介:板垣李光人
森まる:桜田ひより
佐伯昌子:薬師丸ひろ子
大葉真由:江口のりこ
矢口真理恵:石田ひかり
桑名マキ:中島セナ
橋田悠:秋谷郁甫
恋ヶ窪晋:兵頭功海
後藤先生:三浦誠己
矢口行信:やす(ずん)
2024年製作/115分/G/日本
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:2024年8月9日
公式サイト: https://wwws.warnerbros.co.jp/blueperiod-moviejp/
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:2024年8月9日

トップページに戻る

プレゼントページ

おいしい映画祭

アーカイブ