黄金を抱いて翔べ

日本映画では珍しい、骨太なクライムサスペンス。

原作は「レディージョーカー」の高村薫。井筒監督が20年間温めてきた作品をついに映画化。
ただ今絶賛公開中ですよ
公開直前に井筒監督と妻夫木聡さんにインタビュー♪
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井筒監督は、もうかれこれ6作品ほどご一緒させていただき、舞台挨拶やら記者会見の合間に「ひつまぶし」を食べに行ったこともあるかな。
いつも文句ばっかいって、怒っているイメージですがじつはシャイ。監督独自のユニークな辛口トークはいつも笑いっぱなし。サービス精神旺盛なのです!
監督は、金塊強奪計画を緻密にえがかれている原作を何度もシュミレーションしたので、いつでも強盗できる!と豪語。
それだけにクライマックスの銀行襲撃シーンはとてもリアリティがあります。
原作は20年前ですが映画は現代が舞台。
監督曰く20年前の日本となんもかわっちゃいない。パソコンと携帯が増えただけ、バブル崩壊後はずっと不況のままで社会への苛立ちは募るばかり。そんな男達が権威を振るっているやつらへ一泡吹かせるってはなしは昔も今でもかわらないだろ。
原作が掲載されていた本をぼろぼろになるまで持っていたとか。
「ぼろぼろになってないよ」
とニヤニヤしながら監督が答えると妻夫木さんが「確かに、掲載本はぼろぼろでした!」とすかさずつっこむ。
そんなやりとりは20分間のインタビューの中で何度もあったかな。
監督と俳優のイイ関係が会話の中に垣間見えました。
それにしてもこの6人のキャストは豪華すぎる。
初日公開日はチャンミン目当てのオバサマもおおかったらしいw
クライマックスで不測の事態に焦りながらもギラギラ目だけが輝いていた浅野忠信の怪演、
溝端淳平が今まで見せたことのないシリアスな表情を披露しているのもみのがせません。
桐谷健太さんが井筒監督の作品で俳優としての方向性が決まったように思えたので
溝端さんにもかなりこの作品はご自身のステップアップになったんじゃないかと
えらそうに思ってみたw

おいしい映画祭

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