エリコのフォトdeシネマ♪ Vol.92『僕が愛したすべての君へ』『君を愛したひとりの僕へ』⁣⁣⁣公開中!

2本でひとつの世界を作り上げる斬新なアニメ

『僕が愛したすべての君へ』『君を愛したひとりの僕へ』

 

2つの物語がお互いの世界を補い合って成立。
どちらから観るかで印象が変わる!と、話題のアニメ『僕愛』『君愛』。

舞台となっているのは、選ばなかったもうひとつの世界=“並行世界”の存在が実証されていて、
人々が少しだけ違う平行世界を、日常的に行き来(パラレル・シフト)している世界。
ひとりの少年を主人公にした“並行世界”の2つのラブストーリーが描かれていく。

 

 

 

 

『僕愛』の主人公は親が離婚して、母親に引き取られた高崎暦、
『君愛』の主人公は親が離婚して、父親に引き取られた日高暦。

私が観たのは『僕愛』→『君愛』の順。

 

 

 

 

 

原作未読で臨んだので、パラレル・シフトしたり、タイム・シフトしたり、あっちとこっちが交差して絡み合う構成に翻弄され、かなり混乱したけど、SF的な世界観が面白く。
さらに『僕愛』で残ったモヤモヤが、『君愛』で解消されていくのがめちゃくちゃ気持ち良く、予想以上にハマってしまった!

きっと『君愛』→『僕愛』で観る方がわかりやすいと思うけど、個人的にはこちらでよかったかな。

声を担当した俳優陣の中では橋本愛って上手いなと思った。

今回の写真のアイテム。

『僕愛』からはクレヨン、『君愛』からはギネスビールをチョイス。

ネタバレ回避のため詳細は書かないけど、クレヨンは『僕愛』の悲しい事件を象徴するアイテム。

そして『君愛』のギネスビールは上から下へと移動する泡=「ギネスカスケード」が、ラストシーンのイメージに繋がっていて印象的だった。

 

 

 

 

 

 

『僕が愛したすべての君へ』
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■原題・英題
『僕が愛したすべての君へ』

■配給:東映
原作:「僕が愛したすべての君へ」乙野四方字(ハヤカワ文庫刊)
監督:松本 淳 「閃光のナイトレイド」、『劇場版 Infini-T Force/ガッチャマン さらば友よ』
脚本:坂口理子 『かぐや姫の物語』、『フォルトゥナの瞳』
キャラクター原案:shimano
制作:BAKKEN RECORD

■(C)2022 「僕愛」「君愛」製作委員会

■公開日
2022年10月7日

■公式サイト
bokuaikimiai.jp

■作品紹介

累計発行部数28万部突破。TikTokで話題の小説が原作!
並行世界を行き来することができる〈ふたつの世界〉の〈ひとつの物語〉
この秋、新しいラブストーリーが誕生!

2016年6月に刊行された乙野四方字の小説「僕が愛したすべての君へ」、「君を愛したひとりの僕へ」(ハヤカワ文庫刊)は、“並行世界”を行き来することができる世界の同じ名前のふたりの少年が、それぞれの世界でひとりの少女と恋に落ちるラブストーリー。この2作品は前後編でもなく、サイドストーリーでもなく、それぞれの物語が独立していますが、2作読むとふたつの世界が絡み合い交差して、お互いがお互いの世界を支え合っていることに気づく、斬新な設定が隠されています。この内容がTikTokで紹介され話題となったことで累計発行部数28万部を突破し、ついに、この秋アニメーション映画化されます!
『僕が愛したすべての君へ』は、日清食品のプロモーション映像「HUNGRY DAYS アオハルかよ。」での新しいアニメーション表現が話題になった、タツノコプロ内で立ち上げた新スタジオレーベル BAKKEN RECORDが制作する。
一方、『君を愛したひとりの僕へ』は、2013年に『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』で、原作者の異なる2作品を見事にMIXした世界観を構築し、興収42.6億を記録する大ヒットを記録したトムス・エンタテインメント。
斬新な設定&切ないラブストーリーが交差する2作品を、別々の制作スタジオが描きます。

映画ライター 尾鍋栄里子(おなべえりこ)

映画館バイト雑誌映画担当映画ライターと、人生の半分を映画業界の片隅で生きる名古屋人。

朝日新聞、中日新聞、フリーペーパーなどで映画紹介記事を執筆中。

映画フリーペーパー C2【シーツー】web版ブログ〝オー!ナイス!不定期掲

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