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新たなフェーズに入った進化系Jホラー『樹海村』
Jホラー界の第一人者、清水崇監督が、九州の〝旧犬鳴トンネル”を舞台にした『犬鳴村』に続き、実在する心霊スポットを題材にした「実録!恐怖の村シリーズ」第2弾。
描かれるのは自殺の名所〝富士の樹海”と、ネットの怪談スレッドに投稿され広まった呪いの〝コトリバコ”を絡めた物語。
真っさらな気持ちで観た方がいいと思うので説明はほどほどに。
一族を根絶やしにする呪いが込められているというコトリバコ=子取り箱。
この箱に関わった人たちが次々と不幸に見舞われ、樹海の森に引き寄せられていく。そんな不気味なストーリーにショッキングな演出を効かせつつ、やがて恐怖を超える驚きの展開に⁉️
この終盤の展開には賛否両論あるみたいだけど、エンタメ性を強く打ち出してワーキャー方向に振った『犬鳴村』『事故物件 恐い間取り』に続いて、本作も新たな地平を目指しているんだなと。
個人的にはじわじわと恐怖を与える湿度高めのJホラーが好みだけど、これはこれであり。『犬鳴村』よりこっちの方がしっくりきた。
ホラーが苦手な人も友達や恋人とお化け屋敷ノリで観に行ったら楽しめると思うけど…怖いかな(笑)
ホラーと言えばキャストの演技もポイント。
本作でも安達祐実、原日出子などの実力派にまさかのドランクドラゴン・塚地武雅、そしてこれからの若手俳優たちが最高のパフォーマンスを見せてくれる。
中でも主人公姉妹の妹役、山田杏奈の陰鬱な空気をまとった演技にぐいぐい引き込まれた。
そして國村準!ただ居るだけで恐怖を与える凄まじい存在感に鳥肌(笑)
今回の写真の落ち葉は樹海で拾ってきたというホンモノ。
撮影のために某所から借りたけど、決して呪われませんのでご安心を。
公開中 「樹海村」
2021年製作/117分/G/日本
配給:東映
(C)2021「樹海村」製作委員会