里奈のシネマコラム『あの場所で逢おう』Vol.5  女ともだちと映画の感想を大いに語り合う

■#5 女ともだちと映画の感想を大いに語り合う

私はあまり人と映画を観に行くことがありません。同じ作品を観た映画仲間たちと感想を言い合う時間は大好きだけど、映画館で観るときは一人の方が余韻に浸れるし、なにかと気楽なのです。

先日、ナビゲーターとして出演しているPodcast番組「エンドロールの住人たち」で、映画『男ともだち』の三島有紀子監督にインタビューさせていただく機会がありました。

公開前のインタビューになるため、一緒に番組MCをしている友人であり、時にビジネスパートナーでもあるタレントの松岡亜矢子と試写で本作を鑑賞しました。そして鑑賞後に、“男ともだち”という存在について大いに語り合うことになります。

本作で描かれる神名とハセオの関係は、恋人ともただの友達とも少し違う。良き理解者?ソウルメイト?言葉で言い表すのが難しい、でも二人にしか理解できないような信頼とバランスで成り立っている関係。
私も松岡さんも、男ともだちと呼べる存在は居るほう。私はこの同性の友達とも、恋人や夫とも違う異性だからこその居心地の良さや、恋愛感情ではない甘えのようなものに共感できる部分があり“この感じなんかわかるなあ”と思いながら観ていました。
一方松岡さんは「男ともだちってさあ、なんて心をざわつかせる言葉なんだろうね!私ちょっとこの関係は無理かもなあ?あれ好きじゃないの?顔も成田凌だよ?どっちか好きにならない?」(顔のことは一旦置いておいて笑)の反応。

そこから「男ともだち」トークがもう止まらない。ああだこうだと、40ちょいすぎ既婚子無しの似た境遇の女ふたりが30分は話し込んだ気がする。話している時間がとても楽しくて、“ひとつの映画を観たあとにこうやってお互いの考えを語り合うって豊かだよなあ”と心の中でずっと感じていました。結局どれだけ語り合っても“男ともだちって?”に答えは出ないのだけど、一人になったあと自分の中でそのことについてまた考えてみたり、男性がこの映画を観たらどう感じるのだろう?と思ったり。

言わずもがなキャストの配役も絶妙で、松岡茉優演じる主人公には、井上祐貴が演じる恋人、成田凌が演じる男ともだち、中島歩が演じる浮気相手までいる。同じ女から見たら羨ましいぐらいのカードを持っているのに、内側からにじみ出る満たされなさや自身に対して感じている不甲斐なさの説得力がとてつもないのです。そして彼女がひとりの女性としてどういう選択をして人生を歩んでいくのかも。成田凌さんは先日の東京国際映画祭2026で最優秀男優賞を受賞されました。

あらためて、映画を観て誰かと感想を語り合うって楽しい、映画って本当に良いものですねと思わせてくれた出来事でした。

三島有紀子監督をお迎えしての私と松岡のトークはこちらからお聞きいただけますので、よろしければ。
🔗https://youtu.be/azafN4Xpc2Q?si=l-tIyIMcv0qO7_id

『男ともだち』 全国公開中
監督:三島有紀子
出演:松岡茉優、成田凌、井上祐貴、中島歩、余貴美子、池畑慎之介
配給:ハピネットファントム・スタジオ 🄫2026『男ともだち』製作委員会
公式HP🔗https://happinet-phantom.com/otokotomodachi/

【里奈の徒然シネマコラム 『あの場所で逢おう』】 若林里奈
幼少期に両親がよく映画を観せてくれたことから映画に魅了され、「エンドロールに自分の名前を載せたい」という夢を抱くとともに映画宣伝マンの道を志す。名古屋の映画館・名鉄東宝で閉館までアルバイトしたのち、オープン直後の伏見ミリオン座へ。その後、名古屋と東京を拠点に宣伝会社やテレビ放送局で、映画・ドラマの宣伝と制作に携わる。最近は、恋愛リアリティーショーやバラエティにクレジットされることも。 CBCポッドキャスト『エンドロールの住人たち』に企画・ナビゲーターとして出演中。
『エンドロールの住人たち』公式X:https://x.com/Endrollcbc

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