役所広司「曽利監督の力で美しい八犬士やりたかった~」映画『八犬伝』のプレミア上映で

10月25日公開の映画『八犬伝』のプレミア上映会が8日名古屋のミッドランドスクエアシネマで行われ、主演した役所広司さんと曽利文彦監督が登壇!役への取り組み方などを語りました。

本作は1842年に完結してから200年近く愛され続けている『南総里見八犬伝』をモチーフにした山田風太郎氏の小説が原作。『南総里見八犬伝』の作者である滝沢馬琴と浮世絵師、葛飾北斎の友情や、馬琴が紡ぐ物語を彩る八人の剣士たちの壮大な戦いが、大スケールで描かれます。

「監督が2年の月日をかけてこの映画を仕上げました。そして、僕の髪の毛もやっと生え揃ってきたところです。今日は楽しんで下さい。」と笑顔で挨拶する役所さん、MCから名古屋についての印象を聞かれると「名古屋にはいい印象しかないですね、人が良い、食べ物が上手い、映画もヒットする、3拍子揃ってます!」と名古屋への親しみを口にし、曽利監督は「道が広くて良いです、いつかカースタントなども撮りたいですね」と監督らしい視点で名古屋の魅力を語りました。

幼い頃NHKで放送されていた人形劇「新八犬伝」に夢中になっていたと明かす監督は「小さい頃、夢中になって見ていた八犬伝という物語を、こうして映画にできて嬉しいです。少し時間はかかりましたけど、ようやく完成しました。」と感慨深げ。そしていまの心境を「とてもドキドキしています」と明かしました。

馬琴が綴る【虚】の物語と馬琴のリアルな人生を描く【実】というパートで紡がれている本作「山田風太郎さんの【虚】と【実】で描くというこの粋な演出なら、映画になるんじゃないかと思いまして…。役所さんは八犬士ではなく、主人公の滝沢馬琴として登場するんですけれども…、そういう物語になっています」と話す監督に、役所さんは「僕だって監督の力と特殊メイクで若返って、美しい八犬士やりたかったんですけどね…」と話す場面も。

自身が演じた滝沢馬琴については「僕が演じる馬琴と(内野聖陽演じる)北斎とのやりとりは非常にユーモラスな部分もあるので、そこのところは丁寧に作っていこうと、ふたりで話し合いながら作っていきました」と語りました。

最後に役所さんが「童心にかえって楽しい気持ちで観ていただくと面白さが倍増します!映画館の迫力ある音と映像は、感動を呼びおこしてくれます。ぜひリラックスして大きなスクリーンで楽しんでいただきたいです!」と締めくくりました。

渡邊圭祐をはじめ、鈴木仁、板垣李光人、水上恒司、松岡広大、佳久創、藤岡真威人、上杉柊平ら注目の若手俳優たちが八犬士に扮し、土屋太鳳、河合優実、栗山千明らとともに、外連味あふれるファンタジックな世界を彩る、馬琴が紡ぐ物語の世界と、寺島しのぶ、磯村勇斗、黒木華ら実力派キャストによる馬琴のリアルな世界を織りなす心揺さぶるドラマにも注目したい一作。

映画『八犬伝』は10月25日より全国公開です。

取材・文 にしおあおい(シネマピープルプレス編集部

プレゼント企画(準備中)

シネマピープルプレスでは、本作の応援企画としてプレゼント企画を準備中!詳細は近日発表お楽しみに。

作品紹介

江戸時代の人気作家・滝沢馬琴は、友人の絵師・葛飾北斎に、構想中の物語「八犬伝」を語り始める。
里見家にかけられた呪いを解くため、八つの珠を持つ八人の剣士が、運命に導かれるように集結し、壮絶な戦いに挑むという壮大にして奇怪な物語だ。北斎はたちまち夢中になる。
そして、続きが気になり、度々訪れては馬琴の創作の刺激となる下絵を描いた。
北斎も魅了した物語は人気を集め、異例の長期連載へと突入していくが、クライマックスに差しかかった時、馬琴は失明してしまう。完成が絶望的な中、義理の娘から「手伝わせてほしい」と申し出を受ける──。
失明してもなお28年の歳月をかけて書き続けた馬琴が「八犬伝」に込めた想いとはー。

『八犬伝』
監督:曽利文彦
原作:「八犬伝 上・下」山田風太郎(角川文庫刊)
出演:役所広司、内野聖陽、土屋太鳳、渡邊圭祐、鈴木仁、板垣李光人、水上恒司、松岡広大、佳久創、藤岡真威人、上杉柊平、栗山千明、磯村勇斗、黒木華、寺島しのぶ
配給:キノフィルムズ
公式サイト https://www.hakkenden.jp/
©2024『八犬伝』FILM PARTNERS.

おいしい映画祭

アーカイブ