中村耕一×遥海×日比遊一監督が名古屋先行公開中『はじまりの日』秘話語る

10月5日から名古屋で先行公開が始まった映画『はじまりの日』のトークイベントが、6日 中部電力 MIRAI TOWER 前で行われ、W主演の中村耕一さん(ex JAYWALK)、遥海さん、日比遊一監督が登場。全編に渡り名古屋で撮影された本作の撮影エピソードなどを明かしました。

本作は、かつて一世を風靡(ふうび)したロックスターと未来の歌姫が織りなす「歌のチカラ」を描いた音楽ファンタジー。夢や希望に向かって⼀歩踏み出す勇気をもらえるような作品です。

この日ステージ前に敷かれたレッドカーペットを歩きファンと触れ合った中村耕一さんと遥海さん。わざわざ先行ロードショーのため名古屋に来てくれた東京のファンがロケ地めぐりをしていることを紹介した遥海さんは「SNSの投稿をみて、こうやって映画って届いていくんだな、心に残っていくんだなっていうのをいま実感していて、すごく嬉しい気持ちでいっぱい」と喜びをにじませました。

一方、まだ誰からも感想を聞いてないと明かす中村さんは「ドキドキしてます。どんな風に受け止められてるのか、ものすごく気になっているので、早く感想を聞きたい」と明かしました。

主人公ふたりが劇中で暮らすアパート(現在は取り壊されている)がある熱田区や、セントラルパーク、ミライタワーなど、名古屋でオールロケが行われた本作。アパートと運命の出会いを果たしたという監督は「昭和風の珍しい建物で、見つけた時は身震いしてしまって…『映画が完成したら絶対取り壊したくなくなるよ』って言ってたのですが、残念ながら取り壊されてしまって、でも劇中に焼きつけられているので、ぜひ映画で」とアピールしました。

中村さん演じる男と、遥海さん演じる女はビルの清掃員という設定。セントラルパークやMIRAI TOWERでも撮影が行われ、あちこち清掃したふたり。撮影を振り返って「あんなにトイレを綺麗にしたのは初めてかもっていうぐらい綺麗にしました」と遥海さん。中村さんが、深夜に作業していた方々のことに触れると、日比監督も「海外に行くと『日本は清くて美しい国だ』と言われるんですけど、それは清掃する方々のおかげ。もともと清掃っていうのは、神様を迎え入れるために綺麗にするところから始まったと言われているのですが、今回は罪を犯した主人公が再生していくというお話でもあるので『清くする』という意味もこめて、清掃員という設定にしました」と明かします。

この日のイベントが行われた「ミズベヒロバ」では、ミライタワーをバックに遥海さん演じる女が歌う幻想的なシーンなどが撮影されています。その時を振り返った遥海さんは「カラフルな衣装を着たダンサーのみなさんと、水や照明ミストを使った演出も計算され尽くしていて、そのど真ん中でドレスを着てこう歌う、めちゃくちゃマジカルな時間でした。昼も素敵ですけど、夜も素敵なので楽しんでいただきたいです」と語り、日比監督も「ここを地元の人たちの聖地になるようなシーンとして映画に刻み込めたらなという思いだったんですけど、思いのほか許可をとるのが大変で1年近くかかりました(苦笑)。ドローンを使っての撮影も大変でしたけど、タワーをエッフェル塔のように、街をパリのように撮りたいという思いが私の中にはありました。素敵なシーンになったと思います」と振り返りました。

中村さんも、この日たまたま撮影がなかったため、現場で見学していたそう

日比監督も「歌のシーンは本当に素晴らしいと思います。私も鳥肌が立ちました!」と、その出来に太鼓判。中村さんが「遥海さんの歌は圧巻で同じ歌手として嫉妬するぐらい」と言うと、遥海も「中村さんが歌うシーンが素敵で、隠しきれない優しさみたいなものが声にあふれていて、自然に涙がこぼれました」と互いにリスペクトをしているのが伝わってくるトークショーでした。

映画『はじまりの日』は10月11日(金)より、全国ロードショー公開。フィルム撮影ならではの味わいと珠玉の音楽のシャワーをぜひ映画館で。心揺さぶる歌(ソウル)がそこにはあります。

MC 松岡ひとみ 取材・文 にしおあおい(シネマピープルプレス編集部

初日にはレッドカーペットイベントも

10月5日に名古屋先行公開の初日を迎えた『はじまりの日』公開初日にはレッドカーペットイベントも行われ、観客たちが温かな声援を送りつつ3人をお出迎え。その後、舞台挨拶も行われ、満席の会場に嬉しそうな3人の姿がありました。

映画「はじまりの日」特別展

期間:2024年9月20日(金)~10月19日(土)
休館日10月16日(水)
会場:THE TOWER HOTEL NAGOYA
4階 ギャラリー“on hold”
時間:12:00~17:00
料金:無料

日比遊一監督が厳選したシーンカットやメイキング映像を特別展示。ホテル内のギャラリーですが、宿泊者以外も入場無料です。

プレゼント

シネマピープルプレスでは10月11日より全国公開されるのを受け、プレゼント企画を準備中。詳細は後日発表します。お楽しみに。

作品紹介

【ストーリー】かつてロックスターとして一世を風靡した「男」(中村耕一)。ある事件がきっかけで、音楽を封印し、ビルの清掃会社で働きながら質素に暮らしている。仕事場とアパートを往復し、生きる意味を問う事すらしない男の日々。 かつて男のファンだった同僚の寺田(山口智充)が唯一心ゆるせる相手だ。 男の隣人は会社の同僚の「女」(遥海)だった。夜な夜な女と母親(高岡早紀)の激しいやり取りが男の部屋に響き渡ってくる。ある日、公園で一人口ずさむ女の歌声に大きく心を揺さぶられる男。 それをきっかけに男の日々は、ゆっくりと動き出す。男は、女の才能を確信し、昔の同僚である音楽プロデューサーの矢吹 (竹中直人)にその歌を聴くよう頭を下げる。矢吹に断られながらも通い詰める男。女の可能性を信じたアシスタント望月(岡崎紗絵)のサポートもあり、女は次第にチャンスを掴んでいく。そして男もまた自分の歌が、他人の心に灯をともすことに 気づかされる出来事が…

タイトル:『はじまりの日』
監督・脚本・プロデュース:日比遊一
出演:中村耕一 遥海
高岡早紀 山口智充 岡崎紗絵 羽場裕一/尚玄 鈴木美羽 穴倉秀磨
秋野暢子 麿赤兒/竹中直人
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
2024/日本/カラー/107分/PG12
公式サイト:hajimarinohi.jp
©︎ジジックス・スタジオ

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