映画ナビゲーターのヴィトルです。
毎週水曜日は東海ラジオ
『OH! MY CHANNEL!』の番組内で最新の映画を紹介しています。
話題作「わたしは最悪」
今回は”最悪”な本音が”最高”の共感を呼ぶノルウェー映画『わたしは最悪。』を紹介しました。
今作は2022年アカデミー賞で脚本賞と国際長編映画賞にノミネートされ国際長編映画賞に関しては”ドライブマイカー”か”今作”のどちらかが選ばれるのではないかと
期待されていましたね。
そんな話題作が満を持して日本公開です。
『物語』
30歳を迎える主人公のユリアはいくつもの才能を無駄にし、未だに人生の方向性が定まらずにいた。
そんな彼女にはグラフィックノベル作家として成功した年上の恋人がいて身を固めたがっている。
しかし、ユリアは結婚し母親として生きていくにはまだ早いと感じていた。
ある日、パーティーでユリアは若くて魅力的な男性と出会い程なくして恋人と別れを決心し、新しい恋愛に身を投じる事に。
果たして彼女は人生の新たな展望を見出せるのか?
今作は新しい恋をしたい、新しい自分になりたいと願う女性の物語ですが共感する部分も多かったですし、観終わると同時にこの映画、『好き』と思える作品でした。
物語の語り方もユニークで一つの大きなストーリーが走っていくのでは無く、小説のように12章で区切られています。
その一章一章にオシャレなテーマが割り当てられているのでテーマを知った後にどんな内容が待っているのか?というワクワク感もあるしテンポも良いので観やすかったです。
タイトルの意味
今作のタイトル『わたしは最悪。』にもあるようにどんな最悪な人間が出てくるのかな?と鑑賞していると主人公は自己中心的で浮ついた生き方をしていますが、気が付けば自分と重なる部分がチラホラ…
ただ最悪な自分を知っているからこそ、より良い自分を追い求めていくのかな?という前向きな気持ちになれます。
そして最終的には『最悪』と『最高』は紙一重なんだと、映画が教えてくれました。
皆さんも自分と重なる部分があるか確認しに行くのも良いんじゃないでしょうか?
それでは。
また来週〜
チャオチャオ〜
作品概要
『わたしは最悪。』 (英題:The Worst Person In The World) 7月1日(金)Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ他全国順次ロードショー © 2021 OSLO PICTURES - MK PRODUCTIONS - FILM I VÄST - SNOWGLOBE - B-Reel – ARTE FRANCE CINEMA 2021年 /ノルウェー、フランス、スウェーデン、デンマーク/カラー/ビスタ/5.1ch デジタル/128 分/字幕翻訳:吉川美奈子/後援:ノルウェー大使館 /R15+ ◆監督:ヨアキム・トリアー 『テルマ』(17)、『母の残像』(15) ◆出演:レナーテ・レインスヴェ、アンデルシュ・ダニエルセン・リー
ヴィトル
広告、雑誌、コマーシャルモデルとして東海地区を中心に活動をはじめ、2009年から中京テレビ『ラッキー!!』でテレビデビューし、タ レント、リポーター、また、映画好きが高じて日本の俳優、ジョニーデップ、クリスプラットなどハリウッドス ターなど映画インタビュアーとして活動の場を広げる。イベントは、バブルラン 、ウォーリーラン、ミニオンズランなどランフェ スのMCをきっかけにDJとしてもデビュー。昨年は「あいちトリエンナーレ」にも参加。