ONE N’ ONLY 初主演映画『バトルキング!!-Weʼll rise again-』で山下永玖、高尾颯斗、森愁斗が挑戦したもの

TikTokの動画総再生回数は2億回超え、フォロワー数は日本人アーティスト1位となる560万人を突破(2023年3月時点)、”JK-POP“という唯一無二のスタイルで海外からも注目を集める6人組ダンス&ボーカルユニット「ONE N’ ONLY」。彼らが初主演を務め、ダンスや音楽との出会いを通じて生まれる絆と夢に向かって突き進む男たちの青春ムービー『バトルキング!!-We’ll rise again-』が3月10日公開されます。

公開を前に名古屋に訪れた「ONE N’ ONLY」の山下永玖さん、高尾颯斗さん、共演した「BUDDiiS」の森愁斗さんにインタビュー。撮影中のエピソードや、本作にかけた想いを聞きました。最後に動画でメッセージをいただいたので、そちらも併せてお楽しみ下さい。

プライドが高いところや意志が強いところは似てる

この日、劇中の学ラン姿(森さんはレザージャケット)で元気いっぱいに入室してきた3人。

本作で主人公、高坂源二郎役を演じた山下永玖さんは「『ONE N’ ONLY』のメンバー全員で出られる作品は人生に一度きりだと思うので、映画のお話を聞いた時はすごく嬉しかったです」と喜びをにじませると「プレッシャーもありましたけど、撮影に入る1か月ぐらい前からアクションだったり、準備の仕方やカメラワークなども瀧川元気監督が丁寧に寄り添いながら教えて下さったので自信に繋がりました。僕が演じる源二郎は、ヤンキーなので自分の学生時代とはもちろん全然違いますけど、プライドが高かったり、意志が強いという根本的な性格は似ていたので、自然に演じることができました」と明かします。

「映画の話を聞いた時は驚きました」と明かすのは、山下さん演じる源二郎の親友、直江愛之助役の高尾颯斗さん。「ヤンキーもので、アクションシーンもあって、小さい頃からやってきたダンスも活かせる、憧れや好きなものが詰め込まれている作品だったので楽しかったです。僕が演じる愛之助は、ダンスは好きなんですけど、仲間といるほうが楽しいし、なかなか自分の感情を言葉にできなくて葛藤しているキャラクターで、そんな彼がある決意を胸に行動を起こすシーンは、自分がアーティスト目指してこの業界に入ろうって思った時の瞬間を思い出して、その時の気持ちを重ねながら演じていました」

そして、ふたりと敵対するヤンキーも恐れる喧嘩が強い男、山縣虎太郎に扮したのは、「BUDDiiS」の森愁斗さん「僕自身、グループ活動以外で何かひとつ…となった時に『俳優の道もいいな』と思っていたので(本作への参加は)いいきっかけになりました。僕が演じる山縣虎太郎は、ヤンキーも恐れるすごく怖い役で、監督が役を告げる時に『正直、真逆だと思うけど、頑張ってみて』って声をかけてくれたんです。『これはやるしかない』と小さなところから役作りをしていきました。虎太郎の人生は、自分の人生の中では経験できないことばかりだったので、その経験を吸収できるという意味では特別な感じを持っています」と率直に語ってくれました。

永玖とダンスを考える時間が楽しくて

「夢に向かって本気になるなんてバカらしい…」仲間たちとクラブに入り浸り、喧嘩に明け暮れていた少年たちが、ひょんな出会いをきっかけに、夢と向き合っていく本作。

名門アートスクールの設備を意図せず破壊してしまった源二郎は、そこでかつての仲間・甲斐(「ONE N’ ONLY」の草川直弥)と再会しダンスで対決することになる。

「甲斐とのバトルシーンは、源二郎の気持ちがダンスにものすごく表れてますよね。源二郎は、別にプロを目指してまでダンスをやりたいんじゃなくて、仲間と踊ってるのが楽しいからダンスをしてる。でも、甲斐は、プロを目指してるから、仲間として一緒にやってきた源二郎に、急に裏切られたみたいな感情もあって、その気持ちをぶつけあうダンスになってますよね」と山下さん。

振付をしたのは高尾さん。「登場人物のキャラクターにあわせて、ダンスのジャンルや得意不得意を表現したり、感情をダンスにのせながら表現してもらう振付をするのは、初めての経験だったので難しい面もありましたが、永玖とは、普段から一緒に踊っている仲なので相談しながら、源二郎は『ブレイクダンス』が得意な設定でみせたかったので、たくさんたくさん話し合いをしました。その時間が楽しくて、やりがいを感じながら、こだわって作っていたので、印象に残ったなら嬉しいです」

源二郎が、踊る相手によって見せる感情の変化も本作の見どころ「仲間と踊っている時はめっちゃ楽しく、(櫻愛里紗演じる)可乃と踊ってる時は、ちょっとドキドキしながらもなんか楽しい、甲斐と踊っている時は、ちょっとイライラしてる。源二郎の感情の変化をダンスから感じられるのは面白いんじゃないかな」と山下さん。

「ONE N’ ONLY」のメンバーと一緒に踊るシーンについても「めっちゃ嬉しかったですね。今回ひとりで、メンバー以外の共演者の方々と演じるシーンが多かったので、少し寂しさもあったりしたんですけど、一緒のシーンで傍にメンバーがいると心強いんです。それに「ONE N’ ONLY」は普段からメンバー同士仲がいいので、そういった魅力も映画で感じていただけるんじゃないかなと思っています」

 

僕も楓弥も役に入りこみすぎて…

森愁斗さんは、こんな撮影中のエピソードを披露「直江兄弟を待ち伏せして愛之助をボコボコにするシーンで、愛之助と一緒にいた弟の龍之介(高尾楓弥)に『よかったなお前雑魚で』っていうシーンがあるんですけど、こういう台詞も心から思ってないと、そういう風に見えないんですよ。だから僕は心から虎太郎になりきって、めちゃくちゃ強い口調で『お前雑魚で』って言いました。ひとりで練習している時とはまったく違う感情の入り方で、それは相手の演技力あってのものでもあるんですけど、面白い体験でした。心からの言葉だけど、自分ではなく役を通して言ってるという。

シーンの撮影が終わったあと、本当に龍之介役の楓弥が怖がってて(颯斗さんも思わず爆笑)『マジでなんかもう怖いから前にこないでぇ~』みたいな。俺はもう切り替えてるので「大丈夫だった?」って言ったら本当に怖がっててすごく面白かったです。向こうは向こうで、たぶん(役に)入りきってたんで、面と向かってね、同じグループ(「BUDDiiS」)のメンバーから、あぁ言われて…怖がってるところ可愛かったです」

 

喧嘩のシーンでハイキックを披露した森さん。体が硬いため撮影前から毎日少しずつストレッチして臨んだそう

アクションについては「単純に見えるような動きでもすごい深くて難しかった」と森さん「普通の格闘技のようなアクションと違って、カメラで撮影するアクションなので見せ方が大事で、大きく振りかぶって強く見せたり、相手の方とも息を合わせないといけないので、頭も使いますし、すごくたくさん練習もしました」

 

先ほどのエピソードに登場した実弟でもある楓弥さんと兄弟役で共演した高尾さんはその感想を「不思議な感覚でした」と振り返る。「最初の読み合わせの段階では、リアルな弟にしか見えなくて変な感じだったんですけど、撮影が始まってからは愛之助と龍之介という兄弟の関係が見えてきて、楓弥じゃなく龍之介として接するといういままで感じたことのない新しい感覚で、不思議な感情でした」と明かす。

本作を撮りあげた瀧川元気監督については「アクションシーンも何回もやって、ダンスシーンも結構細かく、いろんな角度から撮ってました。僕、編集の瞬間にも立ち会って、どのシーンを使うか一緒に選ばさせていただいたんですけど、僕たちの意見も聞きつつ、ちゃんと締めるところは締める素敵な監督でした」

最後は山下さんが作品をアピール「『バトルキング!!-Weʼll rise again-』はパワフルで、展開も早くて、圧倒される映画なんですけれども、僕自身演じていて青春を感じさせてくれた映画なので、いろんなところに注目しながら見てもらえたら嬉しいです」

映画『バトルキング!!-Weʼll rise again-』は3月10日よりミッドランドスクエア シネマ ほか全国公開です。

作品情報

「夢に向かって本気になるなんてバカらしい…」と仲間たちとクラブへ入り浸り、喧嘩に明け暮れていた源二郎(山下永玖)は、ひょんなことから全国でも知られている名門アートスクールに侵入して設備を破壊する事件を起こしてしまう。校長の計らいで校内の清掃活動をすることで許されることになる。そこで出会った、ダンスに打ち込む少女、可乃(櫻愛里紗)。源二郎は可乃の誘いで、HIPHOPのDUETダンスの練習相手を務めることになり、「本気で打ち込みたい!」と思い始めていた。そんな時、源二郎たちと対立する山縣虎太郎(森愁斗)との抗争が勃発!仲間たちの危機に自分の想いを抑え、戦いへ向かう源二郎。ようやく夢を見出した源二郎、そして仲間たちの運命は…

作品名:『バトルキング!!-Weʼll rise again-』
監督:瀧川元気 脚本:福谷圭祐
音楽:JUNE
出演:ONE N’ ONLY /山下永玖 高尾颯斗 草川直弥 上村謙信 関哲汰 沢村玲
櫻愛里紗
小川史記 高尾楓弥 森愁斗 岡本聖哉 西田祥 大槻拓也 野瀬勇馬 岩尾春輝 
武藤潤 曽野舜太/テイ龍進/原史奈
主題歌:ONE N’ONLY『We’ll rise again』
配給:S・D・P
2023年|カラー|ビスタ|5.1ch|94分
公式サイト:https://battle-king.com/
©映画「バトルキング!!」製作委員会

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