阿部サダヲが倍返ししたい相手は?映画『シャイロックの子供たち』舞台挨拶で

17日に公開された映画『シャイロックの子供たち』の公開記念舞台挨拶が18日名古屋 ミッドランドスクエア シネマで行われ、主演の阿部サダヲさん、本木克英監督が登壇。名古屋に来ると必ず食べるという名古屋めしの話から台詞に登場する「やられたら倍返しだ」の話まで、ユーモアたっぷりに語りました。

映画の上映後に登壇したふたり。会場から温かな拍手で迎えられた阿部さんは「本日はお集まりいただき、すごく盛り上がっていただきありがとうございます」と挨拶。本木監督も「おかげさまで本日は2日目ですけど、ご好評いただいているようです。本日はよろしくお願いします」と挨拶し、目を細めました。

名古屋に来た阿部さんが必ず食べるのは?

名古屋で行われる舞台挨拶でよく話題になるのが、名古屋にまつわる話。この日は、朝から名古屋にいたというふたりは、名古屋めしを堪能したようで、阿部さんが「今日もいただきましたけど(名古屋に来たら)必ず食べるのがひつまぶし。いつも美味しくて食べすぎちゃう…」と明かすと「あと、名古屋のお客さん拍手うまいですね(会場大拍手)気持ちが乗ってる感じがします」と名古屋の印象を語りました。

朝は天むすが置いてあって、昼はひつまぶしで、今も(控室に)コンパルのエビフライサンドが置いてあって(監督「えびふりゃあですか?」)笑。普段そんなに食べないんですよ私。監督も大変ですよね(監督「全然まだ消化できてなくて」笑)と笑いを誘いました。

 

実は主役だとは思ってなかった??

コロナ禍で制約の多い中の撮影だったと明かした監督。原作者で脚本協力した池井戸潤さんが岐阜県出身なことにも触れ「沢崎という柄本明さん演じる人物を登場させて、西木(阿部サダヲ)の心情をより伝えやすくしたりして、映画は映画として新鮮にひとつの作品として楽しんでもらえるように作りました」と明かしました。

映画『シャイロックの子供たち』は、原作ともドラマ版とも違う完全オリジナルストーリー。役を打診され、原作を読んでいた阿部さんは自身が演じた西木を「原作だと途中で失踪してしまうので、ここまで出てるとは思わずビックリしました!」と明かし、脚本を読むまでは自分が主役だとは思ってなかったそう。

映画の舞台となるのは東京第一銀行の小さな支店。100万円の現金紛失事件が発生したことから、お客様係の西木は真相を突き止めようとするのですが…。

のちの質問で「では誰が主役だと?」と聞かれ「原作では、エピソードごとに主役が異なるので…上戸彩さん演じる北川愛理ちゃんがメインの章があったり、誰がっていうのはないんですよね」という阿部さん。

「オムニバスみたいな?」という監督に「そういう風に思ってましたね。だからこの話が始まった時は(東京第一銀行検査部の黒田役を演じた)(佐々木)蔵之介さん主役なんじゃないかって思ってましたね(笑)(映画は蔵之介さんの)ナレーションで始まるし…喋りうまいなぁって普通に見てました」と明かし会場を笑いでくるみました。

原作とは異なるラストに、早くも観た人たちの考察があがり話題になっている本作。そのラストシーンは監督も悩んだそうで、阿部さんと相談しながら撮りあげたそう。

この日も「西木さんはどんな風に生きてると思いますか?」という質問が飛び出し、阿部さんも「みなさんの感想を聞いていると、いろんな受け止め方があって、勉強になります。僕は(西木に)幸せでいて欲しいなって思ってますけど。でも、答えが出ちゃったら面白くないですもんね。最終的にはエンディングに流れるあの歌ですかね。答えはいつもheartの中にあるのさ yes. I. do そういうことですよね」と主題歌の歌詞でまとめ、会場も爆笑に包まれました。

阿部さんが倍返ししたい相手は???

ほかにも「映画に出てくるような大金を手にしたらどうする?」との問いに「みなさんと一緒に旅行とか行きましょうか?お客様に還元したいんです僕」という阿部さん。監督が「お客様に還元とは???」とツッコみを入れると「映画観に来て下さった方にひつまぶしとか…」と答え、会場から拍手が。

劇中の台詞「やられたら倍返しだ」になぞらえ、「西木みたいな状況になったら倍返ししますか?」との質問に「お客様には返したいですよたくさん。喜んでいただけたら倍返ししたいですけど…怒りをためたりとかはあまりないので、そういうのはないかもしれないですねえ。『やられたら倍返しだ』いい台詞ですよね。どうでしたあの言い方?」と質問返しする場面も。質問者の「カッコよかったです」の言葉に「お互いに照れますねぇ」と照れ笑いを浮かべると「半沢直樹のイメージがすごく強いですし、モノマネをされる方もすごくたくさんいらっしゃるので、でもだいたいスッゴイ力が入っているじゃないですか、だから僕は(力を)抜いていこうかなーという感じにしていました」と台詞にこめた思いとアプローチを語りました。

最後に「40代、50代の普段映画にあまり行かない同世代の男性にすごく観ていただきたい作品。ぜひ『面白い映画あるよ』と誘ってあげて下さい。損はさせないと思うのでよろしくお願いします」と力強く語り、締めくくりました。

映画『シャイロックの子どもたち』は2月17日(金)よりミッドランドスクエア シネマほか全国ロードショー

舞台挨拶こぼれ話

映画の舞台となる東京第一銀行長原支店は、東京都大田区が舞台。阿部さんが劇中で食べてるうどんは「とても美味しかった」とのことで、実際に劇中のような商店街があり、撮影前に商店街を下見に訪れた時に食べていたのだとか。その近くにはお団子屋さんもあって、美味しかったというエピソードも。お店の名前は 団子専門店MEIKEN 「愛知の団子屋さんの支店なんです…確か」と阿部さんがお話されていたので、気になって調べたところ愛知県津島市にある「尾張佐屋街道 めい軒」の支店のようです。気になる方はぜひ行ってみて下さい。

団子専門店MEIKEN https://www.tokyomeiken.jp/

尾張佐屋街道 めい軒  https://mei-ken.jp/

居酒屋でのメイキング映像

『シャイロックの子供たち』激レアグッズを2名様に

作品紹介『シャイロックの子供たち』

【ストーリー】東京第一銀行の小さな支店で起きた、現金紛失事件。 ベテランお客様係の西木(阿部サダヲ)は、同じ支店の愛理(上戸彩)と田端(玉森裕太)とともに、事件の 真相を探る。一見平和に見える支店だが、そこには曲者揃いの銀行員が勢ぞろい。出世コースから外れた支店 長・九条(柳葉敏郎)、超パワハラ上司の副支店長・古川(杉本哲太)、エースだが過去の客にたかられてい る滝野(佐藤隆太)、調査に訪れる嫌われ者の本店検査部・黒田(佐々木蔵之介)。そして一つの真相にた どり着く西木。それはメガバンクにはびこる、とてつもない不祥事の始まりに過ぎなかったー。

■タイトル:「シャイロックの子供たち」
■原作:池井戸潤『シャイロックの子供たち』(文春文庫)
■主演:阿部サダヲ ■出演:上戸彩、玉森裕太、柳葉敏郎、杉本哲太、佐藤隆太、柄本明、橋爪功、佐々木蔵之介 ほか
■監督:本木克英 ■脚本:ツバキミチオ ■音楽:安川午朗
■主題歌:エレファントカシマシ「yes. I. do」
■配給:松竹
■公式サイト: movies.shochiku.co.jp/shylock-movie/
■公式Twitter: @shylock_film
■劇場公開:2023年2月17日(金)
■© 2023映画「シャイロックの子供たち」製作委員会

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