11月8日に公開される「キャリー」リメイク版みましたよ〜
主人公キャリーには16歳にしてスターの貫禄ばっちりのクロエ・グレース・モレッツ。あの「キックアス」のヒットガールから3年かぁ。先日二回目の来日を果たした時にお会いしましたが、すっかりセクシーな女性に成長していました。
首を少しかしげながら、キュッと口角をあげて、早口でしゃべるキャリー。
ちょっと昔のキャメロンディアスのしゃべり方に似ているかな。
キャリーの撮影のあとにキックアス2の撮影に入ったそう。血まみれの後はバイクに乗って銃を放ち。さぞかしキャリーでうっ積した気持ちが晴れたことでしょうw
今回のキャリーは、原作に忠実で母親や、クラスメイトのキャラクターも掘り下げ、イマドキな高校生の生活もプラス、登場人物により感情移入できるようになっています。
今回リメイク版キャリーのキンバリー監督は、尊敬しているデパルマにアドバイスを受けているそうですが、二分割はありません。しかし、オリジナル版は予算がなかったので原作にあるキャリーが町を崩壊させるシーンは撮れなかったのですが、リメイク版は大迫力で崩壊させていくのです。キャリーの内面の奥深い怒りが見事に描かれなにも悪くない可哀想なキャリーを抱きしめたくなってしまった。
超能力を発揮するシーンは30年以上たったいまだからこその技術の進化で、物や人間が空中に飛びめちゃくちゃになるなどオリジナルテイストを壊さぬよう最新技術を駆使。キャリーが自分の能力を磨くために練習するシーンもあるので、ラストのシーンがそれが大いに役立っています。
さらに新要素としては、キャリーの母マーガレットが自宅で一人苦しみながら出産するシーンが壮絶だった。このシーンを見せることにより、のちに彼女が見せる母親としての激しい愛情表現や伝わってきます、狂信的なキリスト教で娘の初潮さえも罪深いと信じていて、自分自身もキャリーを生んだことは男性と交わったことになるわけで、罪を犯したとずっと後悔しているのです。
感情をあらわにするのを耐えるために自傷するといった母親の内面も深く描かれて、ジュリアンムーアの怪演は迫力満点。ノーメイクでほとんど挑んだそうですよ。女優魂をスクリーンでぜひ見て!自分の母がフツーのお母さんでよかったと思うはず(笑)
ここでオリジナル版デパルマ作「キャリー」について。
デパルマのキャリーは何度も見たい作品の一つです。
1975年に公開されたキャリーはスマッシュヒット
ブライアン・デ・パルマ監督や原作者のスティーブンキング(デビュー作)は、その名を一躍有名に。
この映画のオーデションがデパルマの友人ジョージ・ルーカスの「スターウォーズ」と共同で行われたのは有名な話ですね。
キャリーのことを気にかける唯一の同級生スーを演じたエーミー・アーヴィングは後のスピルバーグ夫人(離婚)はレイア候補だったし、キャリーをプロフにい誘うトミー役のウイリアムカットはルーク・スカイウォーカー役希望。
キャリー役のシシ・スペーシクはこの役で見事アカデミー賞主演女優賞候補になる名演技を披露し、押しも押されぬスターになりました。彼女は26歳だったんですよ。
この映画で一躍スターになったのはキャリーに血をかぶせたにくったらしいビリー役のジョン・トラヴォルタ。翌年主演した「サタデー・ナイト・フィーバー」は一世を風靡。ああ、洋画が面白い時代だったわ!
トラヴォルタはその後、デパルマと「ミッドナイトクロス」で仕事をしてます。さらに
このミッドナイトクロスで共演し、キャリーを執拗にいじめたクリス役のナンシー・アレンはデパルマの奥様となったのです。キャリーは色んな意味で人間関係も広がったのね。
様々なスターを生み出した「キャリー」の一番の見どころはラストのショッキング映像。デパルマのお馴染み(画面2分割)が恐怖をそそりましたね。スローモーション撮影、長回しなど凝りに凝った映像!!
シシーのいっちゃってる目が恐かったな。
デパルマの新作「パッション」は、初期のころのB級テイストといかがわしくも妖しい魅力が復活。やや控えめですが、お馴染み画面2分割も登場したりと、デ・パルマ節がなんとも嬉しい。そういえばデパルマの「悪魔のシスター」のリメイク「シスター」はどうなんだろうか。今度時間のあるときにみてみよう!